田尻町の「杏まつり」      080323



新聞に、福山市田尻町の「杏まつり」が紹介されていた。 11:00、さっそく出かけてみる。

高島小学校のグランドが駐車場になっている。 「杏まつり」が毎年行われていることは知っていた。

今までは、早春に鞆の浦のマリーナへ移動中、杏並木を眺めながら通過するだけだった。

今日は新聞記事を見て惹かれるものがあった。

駐車場から100mほど鞆の浦方面へ進み、田尻民族資料館横から山の斜面を登っていく。






                






                                    杏豆知識



杏は、中国原産で奈良時代に日本に伝わった。 平安時代には「カラモモ」と呼ばれ、江戸時代から今の呼び名になったとか。

田尻には天和元(一六八一)年、豊後(大分県)から種が持ち込まれて定着した。

今では、瀬戸内の海を望む斜面や街路などに約三千本が植えられている。






                
           しばらく登って田尻の港を望む                       杏は、まだつぼみが多い





                
               モクレンも満開                             遅咲きのスイセンも





                                    杏豆知識



田尻のアンズは、戦時中や戦後の食糧難時代には切り倒され、芋畑に変わった。

今日があるのは、地の利だけでなく、住民のアンズへの愛着が大きい。

小学校の卒業式の式辞には必ずと言っていいほどアンズが登場するという。

第十六回「たじり杏まつり」も、住民総出で花見客をもてなす。ステージやお茶席のほか、「杏船」で沖合に出て海から花見を楽しむのも一興。

                                                                             (中国新聞より)






                
               まだ、ほとんどつぼみだ。杏畑は薄いピンク色になっている。来週あたりが見頃だろう。





                
            杏林の中から田尻港を望む。                           抹茶を一服





                                    杏豆知識



杏は、高さ5〜10メートルになり、少数の枝がよくのび、そこに多数の短枝がついて多数の花を付ける。

葉は互生し、卵形で、先は鋭くとがり、ふちに細かい鋸歯があって、葉脈の基部を除いて毛はない。 梅よりも大きく幅広い。

花は3〜4月に前年の枝につき、梅より遅く、桃より早く、葉に先立って咲く。

径2〜3センチでふつうは一重で、五枚の花弁と多数の雄しべがある。 花弁は桃色でふちが波打ち、がくは濃い赤色である。

果実は核果で毛があり、熟すと淡緑黄色から橙黄色になる。 核は扁平で、表面に編目状の模様があり、果肉と離れやすいものが多い。






                
                     田尻港まで下りて、杏船に乗船する。海から杏を眺めてみよう。





                          






田尻港は、自分が海遊びを始めたときから10年間、拠点にしていた港である。 自分の海遊びの原点になっている。

たしか、正面のヨットから5番目あたりがマイボートを係留していた場所である。

97年まで、大変お世話になり迷惑をおかけした親しみのある港である。






                






田尻港の外側が新たに埋め立てられ整備されている。護岸工事も行われている。

港の外にある定置網には、ボラやチヌ(黒鯛)が入るらしい。 獲れた魚は、日曜日早朝、田尻漁協で販売されている。






                






山の中腹にブルーシートが見える。 そのすぐ下に杏畑が広がっているが、まだつぼみなので海から見ても色づいていない。

黄色に見えるのは田尻の菜の花ポイントだ。 まだ、満開の状態だ。





                                    



2時間ほどの散策だった。 残念ながら、あんずはつぼみ状態だった。

しかし、あんずだけでなく、いろんな春の植物や海を観察することができ、春の空気をいっぱい味わうことができ満足することができた。



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