棕櫚庵でホタル         100626



昨年9月9日に府中市上下町階見にオープンした古民家風カフェ「ひろしま棕櫚庵」で今日、ホタル見会が催される。

棕櫚庵のご主人からお誘いがあった。 先週、1回目があり今日は2回目だそうだ。 琴の演奏もあるとのこと。

午後6:00、あいにくの雨の中、出かけてみる。






            
                                                   HP「棕櫚庵」より






府中・福山方面から上下に向かっていると、井永のバス停がある。 そこを右折し小さな道を進んでいく。

1kmほど
矢多田川沿いに進んでいくと左側に、なにやら照明が施され多くの人が入っているビニルハウスが見える。

「なんだろう?」と車を停め、中に入ってみる。






                






井永地区のみなさんが行っている「井永ホタルまつり」だそうだ。 ビニルハウスの奥にはステージも設けられている。

篠笛サークルの皆さんが演奏をされている。 このあとギターの演奏もあるらしい。

空腹時にはいろんな食べ物が気になる。 炭火の上には、「天領もち」と銘打っていい香りを放っている餅。

このあたりの特産であるアスパラも炭火で焼いて売られている。 飲み物も各種揃っている。






                       





篠笛を聴きながら、「天領もち」をほおばる。 う〜ん、うまい! ほんのりとあまい醤油味がなかなかいい。





                






このあと、午後8時過ぎから会場周辺の川岸でホタルが飛ぶらしい。

さて、今日のメインである「棕櫚庵のホタル見会」へ移動しよう。 まだ雨は降り続いている。

5分ほどのドライブで棕櫚庵に到着する。 すでに、たくさんの客で賑わっている。 

さっそく、席に着くとテーブルの上には季節の花と竹炭がホタルシーズンの雰囲気を盛り上げている。

すぐに同じ席の初対面の客どうしで、目の前の花を題材にして会話が始まる。 

ひとつのテーブルに5〜6人いれば、花や植物に詳しい人が必ず一人はいるものだ。 






                






花の名称から特徴まで詳しい説明を一通り聞いていると、やがて食事が運ばれてくる。

おお、鮎だ! 今シーズンまだ味わっていない。 自分は芦田川漁協の組合員でありながら、ここ何年も鮎漁をしていない。

鮮魚店で購入した鮎しか食べていないが、今シーズンはまだ鮎そのものを食べていない。

なんということか。 自分の孫に川魚漁の手ほどきをした祖父が、墓の下で嘆いていることだろう。

その季節にはその季節のもの、旬の魚がいちばんうまいと、いつも投網を持って川に出かけていた祖父を思い出す。






                
      
            鮎の隣の柏葉を開くと                                    おこわが登場





お膳の右下のスイカを開くと裏には、ホタル見会の「おしながき」がある。





                






やがて、棕櫚庵のご主人(賢治さん)挨拶。 今日の雨を宮沢賢治の「雨ニモマケズ・・・」にかけたユーモアたっぷりの挨拶で食事の場が和む。

琴の演奏を聴きながら食事と会話が進む。






                  






琴については思い入れがある。 5年ほど前、仕事がらみで琴の研修会に参加させてもらったことがある。

2日間の研修で、「六段の調べ」のさわりの部分が弾ける程度になった。 

いや、正確に言うとその部分の音が出せるようになった。 までは、よかったのだが・・・・。

2日間の研修で一番つらかったのはカーペットの上に正座をすること。 しかし講師の方が厳しかった。

正座で弾くことを強要される方だった。 おかげで、研修会後、1年近く膝が痛かった。 一時期、通常の生活ができないほどだった。

女性15人の中、男性1人でがんばったというのに、とんでもないことになったものだ。

今では琴の演奏を聴くと(見ても)、まず膝の関節痛を連想してしまう。 と同時に、正座が長時間できる人を尊敬してしまう。

おっと、話は逸れたが、今日の琴の演奏は、うまい。 さすがだ。 

演奏曲目は、「連理」・「嬉遊曲」などを中心に琴らしさを味わえるものだ。

さて、ホタル狩りに外に出ると、矢多田川沿いにホタルが乱舞している。 まさに乱舞だ。

また、残念なことに、このホタルたちを簡単デジカメでは撮ることができない。 今日は見るだけにしよう。





                                 





雨の中ホタル狩りに来たお客様は、暗闇の中を飛び交い点滅する光に見とれている。

ホタル見会に呼んでいただいた棕櫚庵のご主人、ありがとうございました。 またひとつ季節を感じリラックスすることができました。

来年も矢多田川のホタルを観察したいと思います。

ちょっと一言 : ホタルポイントでホタルを懐中電灯で追っかけるのはやめた方がいいですよね。



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