101030
10月30日(土)、今日は昼から忙しい。
今シーズン初出荷用の柿を収穫することと川でのカニ漁の準備をしなければならない。
柿の出荷は1年ぶり。 川でのカニ漁は時々しているがカニ籠を使うのは10年ぶりか。
今年は、猛暑の影響だろうか、富有柿が不作だ。 例年の1割もできていない。
「西条柿」は豊作だが、この柿はドライアイスで渋抜きをするか、干し柿にしないと食用にならない。
昔、自分が幼少の頃、祖父はこの渋柿の絞り汁の中に投網を漬けて干していたものだ。
柿の渋に漬けた投網は強烈なを臭いを放っていたことを憶えている。
投網がまだナイロン製でない時代には、柿の渋が投網の手入れに欠かせないものだった。
現在では、渋柿を食用以外に使うことはない。
今日は、「西条きねり」という柿を収穫する。 この柿は、形は渋柿だが中身は茶色っぽくて甘い。
たわわに実った西条柿
収穫期を迎えたの西条きねり(すくもきねり) 収穫した西条きねり
収穫した西条きねりの出荷準備をする。 収穫した柿の枝や葉を取り除き、一つ一つ丁寧に拭いていく。
パックに、5〜6個並べていく。 ふたをし、商標を貼り付ける。 価格表を貼り付ける。
明日の早朝出荷しよう。
出荷準備完了 次の日6:40、下の棚に並べさせていただきました。
次に、カニ漁の準備をする。 かに籠に入れる餌を仕入れに鮮魚店に行ってみる。
いつもお世話になっている山内鮮魚店で、「鯖の頭かアラがありますか」と尋ねると、主人「今日はサバはないねえ」と。
「じゃあ、何か生きの良くない腐りかけのにおいのきついものはありますか」と尋ねると、
主人はムッとして、「うちには、そんな生きの悪いものはおいとらん」と。 そりゃそうだと納得する。
「いや、実は・・・・・」と、カニ籠に入れる餌がほしいことを伝えると、主人は奥に入った。
しばらくしてビニル袋を持って「これじゃ」と言いながら出てきた。 中にはスズキのアラがたくさんある。
アラの頭の大きさから見てかなりの大物だ。 しかも新鮮そうだ。 目がまだスッキリと澄んでいる。
このアラを見ると、カニ籠に餌として入れるんじゃなくて、「あら煮」や「潮汁」にして、いっぱいやりたい気分になってくる。
主人「お代はいらん」に、すぐ「ありがとうございます」、「また、よろしくお願いします」と反応する。
鮮魚店から帰ると、久しぶりに取り出したカニ籠の中心にスズキのアラを入れた網袋をぶら下げる。
ケンタも興味津々でカニ籠の点検をしている。 いや、スズキのアラのにおいを嗅いでいるのか。
さっっそく、川に行ってカニ籠を仕掛ける。 長い間仕掛けていないので、どの辺りがいいのか分からない。
大きなカニ網が仕掛けてある100mほど上流に仕掛けてみることにする。
3ヶ所に仕掛ける。 しかし、気になるのが時季が遅いのではないかということ。
9月に入るとモクズガニが下っている姿を昼間でも見かけることがある。 カニ漁は9月下旬が最盛期のようだ。
カニ籠ではなく、懐中電灯とヒバサミを持ってカニを拾って歩いても、10月中旬になるとほとんど獲れない。
カニ籠でも10月終わりでは、もう遅いのではないかという気がする。
この辺りに仕掛ける
一夜明けて、31日、7:00。 仕掛けを上げに行く。
どのカニ籠にも入っていない。 悪い予感が的中した。 やはり時季的に遅いのか。
もう少し諦めがつかないので、11月2日(火)の夜、もう一度仕掛けてみよう。
早朝の芦田川
2日後、11月2日(火)の午後、携帯に連絡が入った。 母から「置いていたカニ籠に猫がかかっている」と。
「えっ!? カニ籠にカニではなく猫がかかった?」
母「猫が入って出られなくなって、もがいている、どうやってカニ籠を開けるのか」と。
説明をしても、開け方がうまく伝わらない。 帰宅するまで待つように伝える。
帰ってみると、無惨にもカニ籠は、ハサミで切断され大きな穴が空いている。
母「あのままじゃあ猫が死んでしまう思うて、籠をハサミで切ったんよ、猫は元気に出て行ったがあ」とのこと。
なんと、カニ籠で猫を獲ったということは聞いたことがない。 でも餌を入れて陸上に置いておくと、あり得る話だ。
2日(火)夜、もう一度カニ籠を仕掛けようと餌の付いたまま置いておいたのがよくなかった。
すぐ、カニ籠を片付けることになってしまった今年のカニ漁でした。