耕しと柿          101121




10月に1回目の耕しをした田んぼに、少し雑草が出てきた。 今日は時間がある。 田んぼの耕しをしておこう。

トラクターを出して軽油を給油する。 おっと危ない、油断していた。 燃料があふれる直前に止めることができた。






      
          






10月に行った1回目の耕しは、ロータリーの回転速度を下げて、土を荒く耕し、土中に空間をつくった。

本来ならこの状態で長期間ほおっておくと、土中の微生物や細菌が空気を利用し有機物を無機物に分解して栄養分をつくってくれる。

1回目の耕しをしたら3〜4ヶ月置いておくのがいいのではないかと思うのだが・・。

しかし、この辺りでは田んぼの見栄えもあるらしい。 雑草が見えてくるとどの田んぼも耕しをされている。

マイ田んぼも、周りの田んぼ同様に今日耕しをする。 と言っても、今日は2枚だけ。

しかし、早い時期からあまり細かく耕さないように、ロータリーの回転速度は中程度で行う。


うすく雑草が広がっている。 今日耕しておくと、次回の耕しは年が明けてからでいい。

1枚目を耕す。





                  before                                   half
                






今年の米は、不作だった。 収量も減少した。 味も良くない。 

例年なら、新米を味わうと「やはり新米はうまい!」という一言が自然に出てくるのだが、今年はそういう感覚がなかった。

原因は、今年の夏の猛暑にもあるのだろうが、来年は、ぜひ「うまい米」をつくりたいものだ。

「土づくりから丁寧にやっていこう」と、お百姓さんとして殊勝なことを思ったりすることも時にはあるのだが、

農作業と本職の仕事と重なったりすることが多く、ついつい「なんで農業を続けなければいけないのか」と愚痴が出る。


田んぼの何分の一かでやっと米づくりをする。 その他の田んぼは年中除草作業をし、畑も雑草との戦い。

しかし、現状が変わる気配はない。 本職の仕事を辞める時がくれば農業に対する気持ちも変わってくるのだろうか。

続けて、2枚目を耕す。





                    half                                   after
                






今日の耕しは、以上で終了。 ご苦労様でした。

さて、田んぼを耕しながら、気になっていたものがある。 今年は米だけでなく柿も不作だ。

しかし、田んぼの側にあるスクモきねりと西条柿は実をたわわにつけている。 

この西条柿は、近所の方に、干し柿用にと、いくらか獲っていただいた。

まだまだ、たくさんの実をつけている。 これを少しだけ収穫し、毎年恒例の合わせ柿(渋抜き)と干し柿をつくってみよう。

たくさん収穫すると負担になる。 少しだけ収穫する。 合わせ柿は出荷もしてみたい。 






                






街の氷屋さんへ行って、ドライアイスとビニル袋をを購入する。 ここのドライアイスは1kg単位でしか売ってもらえない。

使用するのは、せいぜい数百グラム。 柿の重さの1%でよいのだ。 柿10kgにドライアイス100gの割合になる。

ドライアイスの量を考えると100kgの柿を獲れるが、そういうわけにもいかない。 数百gのドライアイスは無駄になる。

ビニル袋の中に柿を入れ、柿の上に新聞紙を置きその上にドライアイスを置く。

さらに、もう1つビニル袋を被せる。






                






30分ほどすると、2枚のビニル袋はパンパンに張ってくる。 右の写真は、内側のビニル袋が圧力に耐えられないで破裂してしまっている。

外側のビニル袋だけが持ちこたえた。 これで、5日間経過すると美味しい合わせ柿ができあがる。

土曜日に袋を開けてみよう。  結果はどうでしょうか。

さらに、干し柿を少々作ってみる。

まず皮をむき、ヘタの部分に付いている枝の部分をT字形に整える。 






                 






さらにつり下げ用のビニルひもにひとつずつ取り付けていく。 

最後に、軒下に取り付けて、終了。 さて美味しい干し柿がつくれるか。 

年末にコタツに入って、おいしい干し柿を味わいながらお茶を飲む。 わずか10個ほどの干し柿だが、楽しみだ。






                






我が家の近所でも、数十年前は、どのうちでも軒下に干し柿が何十連もつり下げられていたものだが・・。

今は見ることがない。

この時期の収穫物に、フェイジョアがある。 今年はちょうど収穫前に強風が2日間ほど続いたせいで実がほとんど落果してしまった。

拾って食べてみたがあまり美味くない。 中実も茶色く変質したものが3分の1程度もある。

ほとんど出荷できなかった。 知り合いの人に送ってあげる約束をしていたが、それもできなかった。






                   






これも今年の猛暑の影響なのだろうか。 来年は味わえるものを実らせてみたい。

今日は、農作業と秋の実りにふれる1日だった。






                              6日後




6日後の11月27日(土)、合わせ柿はどうなっているだろうか。 袋はかなりしぼんでいる。

さっそく開いてみる。 2枚のビニル袋を開いてみる。 






                






いい感じになっている。 ひとつ手に取り、かじってみる。 いつものことだが口の中にピリピリ感が広がる。

袋を開けてすぐ、口にすると二酸化炭素(炭酸ガス)の味がする。 袋を開けて1時間ほどするとピリピリ感がなくなる。

渋味はまったくない。 内側の袋が圧力に耐えきれず破裂したが、袋を二重にしていたことで6日間耐えることができた。

夕方、試食をしてみる。 秋の雰囲気も味わってみよう。 庭に出て楓の葉を数枚拾ってくる。






              






味見をすると、まともな合わせ柿になっている。 これだけの合わせ柿をどうしようか。 

食べ切れそうにない。 いくらか出荷することにしよう。

実った特大レモンと一緒に撮影しよう。 このレモンは収穫後2〜3日して緑から黄色に変身した。






                




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