小田和正     コンサート   110709



音楽はジャンルにこだわっていてはいけない。 

音や楽器,邦楽・洋楽などにこだわらず,できるだけいろんな音を聴くようにしているつもりだが,

つい自分が過去に関わった楽器に偏りがちになってしまっている。

今回は自分が一度も取り組んだことのない歌唱を聴くとしよう。

「KAZUMASA ODA  TOUR  2011  ど〜も,ど〜も その日が来るまで」  を聴きに行く。

会場は,広島グリーンアリーナ。 会場に着くと「なんじゃ,これは!」 人の多さにびっくり。

しかし,今時のコンサートにありがちな若者の中に,違和感のあるおじさんが紛れ込んでいる状態ではない。

同世代からやや年上だろうと思われる方々がたくさんいる。 小田さんのコンサートらしい。

グリーンアリーナの敷地に入っても,会場入り口まで長〜い蛇行した行列が続く。

やっと会場に入り通路を移動していると,今回のコンサートの機材を運んできたトラックが見えた。

会場に入ると何も撮影できなくなると思い,このトラックを撮影する。



          



会場に入り,自分のシートを見つける。 開演30分前だが6割の席が埋まっている。

開演時間には,すべての席が埋まるのだろうか。

会場内での撮影はできないことと携帯電話についての注意がアナウンスされている。

カメラなど演出に支障があるので「堅くお断りします」とのこと。

だが,この会場の特設ステージや張り巡らされた花道,数々の巨大スクリーンなどの装備に圧倒された。

これはぜひ画像に収めたいが止めておこう。

開演の時間になる。 空席はない。 さすが,小田さんだ。これだけの会場をいっぱいにできるんだ。

やがて、小田さんとスタッフのみなさんがステージ上へ。

コンサートが始まる。 

会場はメインステージを中心として花道が 会場いっぱいに 作られている。

その花道を,小田さんが歌いながら走ったり、歩いたり。 

後ろの席や2階席でも,近くに来た小田さんやスクリーンに映った小田さんを見ながら聴いている。

曲の合間に広島での思い出話が出てきた。

40年近く前,オフコースがまだ売れていない頃,広島に来たことがあるとか。

『あるデパートの売り場にパイプイスを30ほど並べてコンサートをしたが,観客は数人。

若い人ばかりの観客の中に一人だけおばあちゃんがいた。

そのおばあちゃんは,広島に来るたびにいつも聴いてくれていた。

しかし,ある時からそのおばあちゃんが来てくれなくなった。

そのおばあちゃんがすでに亡くなっていたことをあとから知った。

広島へ来るたびに、そのおばあちゃんのことを思い出します。

そのおばあちゃんが生きていたら,この曲を聴いて喜んでくれると思います。』

と,『たしかなこと』を歌い始める。 この曲は某生命保険会社のCMに流れている曲だ。

これは感動だ。

初めてなので知らなかったが,小田さんのコンサートで御当地めぐりビデオが名物となっているらしい。

今回は,広島・福山・尾道に小田さん本人が出かけて地元の人たちとのふれあいの様子をビデオに収め上映している。

広島の本通り商店街を歩いている小田さんを見つけ靴も履かずに駆け寄ってくる人,

福山の元町通りを歩いている小田さんに気付き,慌ててサインをお願いする人などユーモアたっぷり。

尾道では,千耕寺公園展望台で「ふるさと」を熱唱する小田さんなどが上映される。

自分たちの地元にいる小田さんを見ると,小田さんをぐっと身近に感じることができる。

午後6時に始まったコンサートも9時過ぎに終演となった。

アンコールで「言葉にならない」を熱唱。 あのハイトーンの迫力と伸びはさすがだ。

3時間あまり,あの広い花道を歌いながら走りまわり、時には客席に飛び降りたり上がったりと,体力勝負のコンサートでもある。

日頃の節制やトレーニング、さらにボイストレーニング等々見えない部分での努力を続けているからこそできることなのであろう。

さらに,曲づくりやコンサートの企画や打ち合わせ,ちょっとしたアイデアなど,24時間が仕事に関わっているのだろう。

こういう人は仕事に関わることがストレス発散なのかもしれない。

いつまでも,透明感のある張りのある力強い歌声を聴かせてほしいものだ。


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