田圃の耕し        120428



今日は朝から出勤する。 予定されていた仕事は順調に進む。 途中、残っているもうひとつの仕事が気になり、そちらに取りかかる。

残っている仕事の目途がついた1時過ぎ、いつもの定食屋さんに出かける。

店に入ると、珍しく満席になっている。 仕方なく、いつもは座らないカウンター席に着く。

「一つお願いします」というと、「はい、日替わり定食でよろしいですか?」と確認の返事が返ってくる。

『そうです、いつもそうでしょ』と思いながら「はい、お願いします」と返す。

カウンター席の隣には、よく見かける常連のおじさんがいる。 

おじさんは、いつも黙って食べ物を口に入れている。 美味しくもなく不味くもなくという雰囲気だ。 

自分が、その常連のおじさんの隣にいると、この店で自分も常連さんに近づいているのかと錯覚する。

5分ほどして、日替わり定食が出てくる。 『おっ、野菜天ぷらの中に、ワラビかゼンマイか? 天ぷらにしてある。 う〜ん、春じゃなあ』

と思いながら、「これは、ワラビですか、ゼンマイですか?」と尋ねると「いいえ、これはコゴミです」と返ってくる。

『おっ、コゴミか、そうじゃコゴミ。 我が家の庭にも芽を出している』と思っていると、続けてコゴミの説明がついてくる。

「コゴミは、灰汁がないのでいろんな料理ができるし、美味しいんですよ」とのこと。 なるほどと納得する。



                        
                 
   コゴミの天ぷら                                                コゴミ
                                               写真 : 永田 賢之助(秋田の自然を語る会会長,秋田県自然観察指導員協議会秋田支部会長)




そういえば、我が家の庭にはこのコゴミとタラの芽もある。 しかし、タラの芽は成長して芽からもうすでに枝のようになっている。

枝のようになったタラをいまさら天ぷらにすることはできない。 今年は春の味覚を一つ味わいそこねてしまった。

定食屋さんを出て、職場に戻る。 残っている仕事をしながら田圃が気になる。 今日のようないい天気に田圃を耕しておくと良いのだが・・。

残っている仕事はこの三連休に片付けることにして、今日は帰って農作業をしよう。 2:30、職場を出る。



田植えが近づいてきている。 休耕田と田んぼの雑草が気になる。 

この連休中に耕しておくと次回は、5月下旬の田植え直前にもう一度耕して、代掻きをする。 さらに1〜2日後に田植えという段取りになる。


3:00、トラクターを取り出す。 燃料はOK。 先ず、休耕田になっている田圃へ向かう。 



                   作業前                                                        作業後
                



この田圃は夏場になると雑草の成長が特に早い。 1ヶ月で1mを超えるほどになることもある。 

除草作業の間隔が空くと背丈ほどの雑草を除草しなければならないこともある。

今日は周辺部に残った雑草はそのままにしておく。 

次に田植えを行う田圃の耕しを行う。

ここは、前回の耕しが近かったので、雑草は少ない。 ロータリーを浅めにし、やや速めに進める。

いつも、耕しのおこぼれを狙って多くの鳥たちが集まり土中から出てくる虫たちを捕食するのだが、今日はハトが2〜3羽しかいない。

今日のハトさんたちは、とても人なつっこい。 トラクターから1mくらいまで近寄ってくる。 ドライバーの足元あたりまで。



                          



作業中に田圃の隣の竹やぶを見ると収穫期を過ぎたタケノコがたくさん残っている。 

昨シーズン、せっかく専門業者に竹やぶの間伐をしてもらいスッキリとした竹林になっているのに、

このまま、これらのタケノコが成長したら元の竹やぶに戻ってしまう。 農作業後に、これらを踏み倒しておこう。



                



やはり雑草が少ないと、作業は早くきれいに終了する。



                   作業前                                                        作業後
                



今日、最初に耕した休耕田の除草作業は夏場になると毎回苦労する。 雑草の成長が早いのでトラクターのロータリーに掛かりにくい。

久しぶりの除草作業で大きく成長した雑草を除草する時には特に苦労する。 

雑草がロータリーに絡まって何度往復しても雑草をうまく引き込めないで結局、「まあ、こんなもんでいいか」と止めてしまうこともあった。



先日、書店である雑誌を立ち読みしていると『なるほど、そうか!』と、ひらめくページを見つけた。

それは月刊誌『現代農業』3月号の「トラクタ野郎の技自慢大会」というコーナーに「長〜い雑草の押し倒し+逆回り耕耘法」だ。

大きく背丈以上に成長した雑草でも、きちんと処理できる驚きの方法が載っていた。 紹介しよう。



                       これが、押し倒し+逆回り耕耘法『現代農業』3月号より


@ ロータリーは回さずに雑草をひたすら押し倒していく。 時間をかけても仕方がないので速度はできるだけ速くする。



                          



A 雑草の穂先から引き込めば、根が張ったままスパスパ切れて、絡まない。 細かくしたいので、ロータリーはできるだけ速く、
   車速はできるだけゆっくり進める。



                          



まとめ : 実際にやってみると小さなトラクターでも意外とうまく引き込めるそうです。 ポイントは、踏み倒すときには、ロータリーを
       回さないこと、引き込む時は踏み倒した方向とは反対側から、つまり雑草の穂先の方から引き込んでいくことにあるようです。



                          




                                 見かけた植物

ハナミズキ(白) ハナミズキ(ピンク) タンポポ
タンポポ カラスノエンドウ シバザクラ


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