再度キス狙い      120506



ゴールデンウィーク前半の4月29日(日)に今シーズン初のキス釣りに挑戦した。 天気は晴れ、風も波もなく気象条件は最高だった。

期待は高かった。 しかし、結果は「ぼうず」、まったく釣れなかった。 あたりすらなかった。 

誰からともなく、再度挑戦しようということになった。 今日は、その再挑戦の日だ。 

しかし今日は、前回と違い気象条件は最悪。 天気は曇り、風は強い、波高は1m、時々雨もある。

そんな悪条件の中、再挑戦に出かける4人が集合完了したのは9:15。

さっそく、荷物を積み込み、9:20、出発する。 今日、最初のポイントは大飛島。 

大飛島は、昨年と一昨年の同時期に、そこそこの釣果があったポイントだ。 そこで、まず保険を掛ける。

今日も、ぼうずというわけにはいかない。  境ガ浜マリーナを出て、左折し東へ向かう。

正面に横島が見えてくる。  やがて横島と田島を結ぶ睦橋も見える。




                
                   
横島                                                          睦橋が見える




田島の北側を東へ走る。 やがて内海大橋が見えてくる。 今日は波が1mある。 瀬戸内海では高い方だ。

この阿伏兎の瀬戸はまだ波は穏やかだ。 カメラを持っていても撮影がそんなに難しくない。




                
                
内海大橋が見えてくる                              カレイポイントにも釣り船はいない




船内での話で、今アジが釣れているらしいという話題が出る。 

じゃあ、ハチカサノ瀬に寄ってアジ調査をしてから大飛島へ行こうということになる。

阿伏兎観音前を通過する。 ここを出ると波が少し高くなる。 南東方向にハチカサノ瀬を目指して進む。




                          
                                      阿伏兎観音




@ ハチカサノ瀬(下地図@)

  ハチカサノ瀬で魚探を確認するが、魚の反応は、ない。

  瀬の周りも確認するが群れがまったくいない。 これでは釣りにならない。 このポイントはあっさりと諦める。




                         
                                    
ハチカサノ瀬浮標




              




A 大飛島A(上地図A)
  
  大飛島北の水深15〜25mラインを西から東へ流してみる。 というより、潮と風がその方向に流してくれる。

  何回か流しているうちに、15〜20m未満ラインがいいことに気づく。 あまり深いラインにはいないようだ。




                




  上2枚の写真の間を繰り返し流してみる。 よく釣れるポイントにアンカーを掛けて掛かり釣りもしてみる。

  しかし、忘れた頃にポツリと釣れる程度で、決して満足のできるものではない。
 
  そのうち風がますます強くなってきたので風裏であろう大飛島Bポイントへ移動することにする。



B 大飛島B(上地図B)

  風を避けて風裏に来たつもりが、そうでもない。 風が巻いているようだ。 どこに行っても風がある。

  正面に小学校が見えるポイントだ。 遠くにいるボートも風にやられて退散している。




                          
                                    
大飛島の小学校が見える




  急に黒い雲がやってきて、激しく雨が降り始める。




                
                  
黒い雨雲が・・                                                   雨が激しく海面をたたく




  しばらく、キャビンで釣りの歓談タイムが続く。 ドシャ降りの雨では釣りはできない。 

  雨が止んだら先ほどの大飛島Aポイントに戻ろうということになる。 ここでは竿を出さずじまいになりそうだ。



C 大飛島A(上地図C)

  先ほどのラインを潮と風に任せて流してみる。 時々忘れたころにあたりがある。




                
                
けっこう良型も混じる                                                遅い昼食(コンビニ弁当)をとる




  そして忘れたころに釣れる。 このポイントでしばらく粘るがあまりにも喰いが渋い。

  次のポイントに移動しようということになるが、活発なポイントが浮かばない。

  その時、ふと昔のポイントを思い出した。 仙酔島東側湾内の砂浜前でよくキスやギザミを釣ったものだ。

  今でも釣れるかもしれない。 行ってみよう。

  仙酔島を目指して北西方向に移動中、シロダシ浮標の近くを通る。

  「そうだ、シロダシノ磯はどんな状況だろうか」と気になる。 昔はよく、ここシロダシノ磯に来ていた。



D シロダシノ磯(上地図D)

  シロダシノ浮標と沼隈半島の山並みが重なる位置に南側のシロダシノ磯がある。




                          
                          
    山並みの中央に浮標が見える位置に南側のシロダシノ磯がある




  北側のシロダシノ磯はシロダシノ浮標のごく近いところにある。 南側の磯を魚探で確認する。

  いかにも釣れそうだが、肝心の魚の群れが見当たらない。 また、近くに来た時には竿を出してみよう。

  ここは魚探での調査だけにして、仙酔島へ移動する。



E 仙酔島(上地図E)

  仙酔島の東湾内砂浜の前、水深は3〜5m。 

  昔はこんな浅い所、海水がよどんでいるような、いかにも釣れそうでないところで釣っていた。

  よく釣れていたからだ。 今でも釣れるのだろうか。 今日は水深3〜4mポイントで竿を出す。

  すぐにあたりがあり、良型のキスが上がってくる。 良型のヌメコチも上がる。 普通のヌメコチならリリースだが、これはキープ。

  という状況で、けっこう楽しめる。 「初めからここで釣ればよかったなあ」などと聞こえてくる。

  また、今日のような風の強い日でも、ここには風が入らない。 砂浜ではのんびり磯遊びをしているグループも見える。




                




  昔と状況が変わっていないことが嬉しく感じられる。 またここでやってみよう。



アンカーを上げる。 今日は最後のポイントでなんとか釣果を得ることができた。 

さて、境が浜マリーナへの帰路はどっちから? 仙酔島の南回り、北回りどっちがいいか。 どっちでも時間的には変わらない。

仙酔島の北を回って鞆の浦の町並みを見ながら帰ろう。

2010年の10月までは、鞆の浦の「山陽マリーナ」にお世話になっていたので、ここから5分で帰港できたのだが・・・。

今は、「境ガ浜マリーナ」にお世話になっている。 帰りの時間は20分もあればいいだろう。




                




仙酔島東の湾内砂浜から出て北東方面をみると遠くにJFEが見える。 仙酔島の北側に回ると鞆町の街並みが見える。

この方向から鞆町の街並みを見るのは久しぶりだ。 景勝館やシーサイドホテルが懐かしく感じられる。




                
                   
弁天島                                                      遠音近音(おちこち)




弁天島と遠音近音(おちこち)の間を走り抜けるのも久しぶりだ。 この辺りは、まだ波が穏やかだ。

ここを抜けて、鞆港の前を通過すると波があり、船が揺れる。

波に揺られながら、小室浜海岸、室浜海岸の前を通過する。 

小室浜を見ると海水浴シーズンに向けて整備された砂浜と桟敷や売店が見える。 今年も、海水浴場は営業されるようだ。

室浜は寂れた砂浜が見える。 もう、海水浴場はなくなっているようだ。 昔は、この辺りに潮干狩りの人たちがたくさんきていた。

しかし、これからのシーズン、砂浜から投げ釣りをするとキスが釣れそうな雰囲気だ。 

しばらく走ると阿伏兎観音が見えてくる。 その上の阿伏兎灯台が夕陽に映えて輝いている。




                




30年ほど昔、釣り友と、この阿伏兎観音裏の岩場にチヌを釣りに通っていた時期がある。

夕方4時頃、あぶと館の駐車場に車を停めさせていただき、この阿伏兎灯台まで登り、また反対側まで岩場を降りて夜釣りをしていた。

昼間の釣りは、この阿伏兎観音で拝観料を出して裏の岩場に行くことができた。 

しかし、夜釣りでは阿伏兎観音が締まっているため山を越えるしかなかった。 

ゴールデンウィークの時期には40cm級のハラミチヌを狙って、よく山越えをしたものだ。 時には一人での釣行もあった。 

行きはまだ明るいからいいが、夜中の10時・11時過ぎに暗闇の中を一人で山越えをして帰る寂しさ・怖さは格別のものがあった。

観音様の裏山という雰囲気がなんともいえない怖さを演出していたようだ。 まあ、自分で勝手にそう思っていただけかもしれない。

しかし、時には暗闇の中で、ガサガサという足音や息づかい、木々のきしむ音等々怖いものを連想させることはたくさんあった。

闇夜でまったく何も見えない中での音は本当に怖いものだった。 

動物の足音は、当時からいたタヌキやイノシシなどのものだと思う。 

風に吹かれて、きしむ木の枝や灯台のフェンスの音も怖さを演出する効果音になっていた。 下手なお化け屋敷よりずっと迫力があった。

なぜ、こんな怖い思いまでして夜釣りに行っていたのだろう?  やはり40cm級のハラミチヌの魅力だろう。

あの豪快な引きを味わうためには少々のしんどさ・怖さは関係なかったのだろう。 でも、まったく釣れないことも多かったが・・・。



しばらく走ると内海大橋が見えてくる。 今日はこの辺りで釣りをしているボートはいない。




                




内海大橋を通過する。 境が浜マリーナへ帰港の連絡をする。 

前回は帰港時に、ちょうど大型クルーザーが出港準備をしていたので、すぐにマイボートを上架してもらえなかったが、今日はどうだろうか。

この辺りまで帰ってくると、いつもながら右側の常石造船が気になる。




                




                




                




相変わらず、貨物船の船籍はパナマのものが多い。 目につくもの3隻、すべてパナマ船籍だ。

パナマ船籍の船が多い理由
 @ パナマ船籍にすると、税金等の船舶にかかる費用が安く済む。 
 A 船員は乗船する船舶の国籍の海技免状が必要だが、パナマの海技免状は、簡単に取得できる。
    日本の海技免状を取得していれば、申請だけですむ。
 B 日本船籍の船舶は、日本人船員を乗り組ませなければならないという法律がある。
    しかしパナマ船籍だと、いろいろな国の船員を乗り組ませることができる。

常石造船では、今この型の貨物船が多いようだ。 これが今の流行なのか、それとも運ぶものが同じものだから同じ型になっているのか。



やがてマリーナが見えてくる。 今日は、大型艇の出港はないようだ。




                




すぐに、上架用クレーンの下へ入る。 マイボートを上架してもらう。




                
                                                       
トヨタ「ポーナム28」




上のクレーンの横を見ると、ボートが1艇置いてある。 なんとトヨタ「ポーナム28」だ。 数年前あこがれていたボート。

フライブリッジでディーゼルエンジンが付いている。 じっくりと観察する。

「このくらいの大きさがあると揺れがすくないだろうな。 ディーゼルエンジンだと燃費がいいだろうな」と思うだけで・・・。

けっして、ほしいと思わないことにしている。

上げてもらったマイボートを掃除・洗浄し、エンジンの中に清水を通す。

今日の、釣果はキスが20匹あまり。 4人で分ける。




                   





                           今日の釣魚料理


                                 今日、いただいた魚とワカメ


                



今日は簡単にしよう。 キスはフライパンで焼く。 コチは薄造りにしてポン酢で食す。

まず、キス5匹とアイナメ1匹。 水洗いをして内臓とえらを取り、塩少々を振りかける。

フライパンに油を少々落とし焼く。




                




次に、コチは3枚におろし薄造りにする。




                




手間ひまをかけない今日の釣魚料理が完成した。 

コチの薄造りは、うまくいかない。 薄造りは、ちゃんと包丁を研いで切らないと本当に薄くならない。

皿の模様が見えるように薄くできなければプロとは言えない。 おっと、自分はプロではないから、まっいいか。

キスは、炭をおこし、ヒレにも飾り塩を付けて串か網でじっくりと焼きたいところだが、

疲れて、時間がない時には簡単料理がいい。




                




キスの塩焼き、「うん、うまい。 キスの淡泊な味わいがいい。 京風のお吸い物を連想させる控えめな味だ。」

コチの薄造り、「うん、ごつくてうまい。 一箸で、薄造り2〜3枚を口に入れたような感触、これもまた豪快でいいか。」

今日の釣り、ご苦労様でした。  飲み物も、すすみます。 


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