稲刈後の荒起こし   121021



稲刈りを終了して初めての耕しを荒起こしという。 10年ほど昔、近所のみなさんの荒起こしの時期は、まちまちであった。

時には新しい年を迎えて荒起こしを行うこともあった。 早く荒起こしを行うことで収穫量に違いはあるのだろうか。

我が家の米の収穫量を振り返ってみる。 

荒起こしに関して、10年以上前の真面目でない頃と現在の真面目な頃の収穫量に違いはない。

むしろ、昔の方が収穫量は多かったような気がする。 

しかし、いろんな文献やネット上の資料を調べてみると、結果は「荒起こしを早くした方が米づくりに適した良い土壌ができる」となっている。

我が家の米づくりは、近年荒起こしを早くしているが、収穫量は良くない。 ということは、他に何らかのマイナス要素があるのだろうか。

何がマイナス要素かは分からないが、早く荒起こしをすることはプラスになると多くの人が実証している。

とりあえず、ここ10年ほどは、早めに荒起こしをしている。 

トラクターを出し、燃料補給をする。 トラクターの燃料は軽油である。 

農作業小屋の軽油ドラム缶から大型ポンプで給油する。






                         
                                   
燃料は満タンになる





トラクターに乗り1枚目の田んぼに移動する。 移動途中、近所のみなさん3〜4人が竹藪の竹や雑木の切り出し作業をしている場面を見かける。

田んぼや道が竹藪に邪魔されて日当たりが悪くなっているので切り出し作業をしておられるのだろう。

竹を一本一本チェンソーで切断し運び出しておられる。 しかし、大変な作業だ。 竹はけっこうな数になる。 数百本以上?






                  






中には高さ10m以上に大きく成長した太い木もある。 この作業は数日前から続けられているらしい。

切り出したものから焼却処分をされている。 竹は、意外に切り出してすぐにでもよく燃えるものだ。

この辺りの竹藪が消滅すると景色が変わる。 100年近く昔、ここには家と井戸と畑があったそうだ。

今、手伝っておられる90歳のおじいさんの家が、ここにあったらしい。

それは知らなかった。 「だからここに昔から井戸が残っていたのか」と一人納得する。

みなさん、お疲れ様です。



竹の切り出し作業を手伝えば良いのだが、先ず田んぼの耕しをしよう。

1枚目の田んぼに着く。 今年は、すべての田んぼのコンバインから排出されたチップ状の稲わらを焼却している。

稲わらを焼却すると窒素系の肥料分になるらしい。






                






また、稲わらを焼却も荒起こしもしないで田植えを迎えると、田んぼに水を張った時に稲わらが水面に浮かんで、うまく田植えができない。

稲わらを掬い上げる作業が増えるということだ。

また、荒起こしは大きな土塊をつくり土中に空気を入れる。 この土塊の状態を土壌学では、「団粒構造」と言う。

そうすることで微生物が呼吸をしやすくする。 

微生物が稲わらその他の有機物を無機物の肥料分に変えていくのを助けてやることになる。

ということで荒起こしは、荒く深く耕すのがベストということだ。



先ず、周辺部から耕しを始める。 できるだけ周辺部の雑草を残さないように、かといってコンクリート壁にロータリーをぶつけないように。

ロータリーの回転は、ゆっくりにし荒く耕す。






                
            
     周辺部から始める                                       約半分終了





今日は鳥類がまったく来ない。 いつもなら土中から出てくる虫を狙ってカラスその他の鳥が来るのだが・・・。

終了間際、近くで竹藪の切り出しをされているみなさんが、こちらを向いていることに気づく。

そちらをよく見ると、隣のおじさんが「こっちへ」と手招きをしている。

何かあったのかと、トラクターを停めて、竹藪へ走る。

すると、「チェンソーで切った太い木を倒そうとしているが、なかなか倒れない。力を貸してくれ」とのこと。

みんなで、力を合わせて引っ張る。 なんとか倒すことができた。 

「じゃあ、休憩にしよう」とおじさんの声。 ロープを引っ張っただけで、飲み物・お菓子をいただきました。

ありがとうございます。 ここで、90歳のおじいさんのお話を聞くことに。 昔のこの辺りのことを詳しく教えていただく。

再び田んぼに帰り、トラクターに。 田んぼを2周ほどすると作業は終了する。






                         
                                  
    1枚目終了





続いて2枚目、3枚目を耕す。







                
                   
2枚目                                           3枚目





3枚目は、稲わらを焼いた灰が残っている。 耕し始めるが、灰を散布してから全体を耕すことにしよう。 今日は以上で終了する。

荒起こし、お疲れ様でした。



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