130413
今日は、檀家寺の晋山式が行われる。 晋山(しんざん)とは、新しい住職が新たに寺に入ること。
晋山式は宗派を越え、また、日本に限らず東南アジアの仏教国でも行われているようだ。
昔、寺は山の上に建っていたところから、山に晋(すすむ)という表現で「晋山式」という。
我が家の檀家寺は、「救護山釈迦院」という真言宗の寺である。
救護山の上に建っている釈迦院という意味でこのような名称が付けられたのだろう。
釈迦院の住職は、一昨年から体調を崩し入退院を繰り返されていた。 しかし体調が改善されず、住職の職を退くことになった。
急遽、住職の息子さんが新住職に就任することになった。
息子さんは、某大学工学部を卒業し、さらに京都の仁和寺密教学院で、真言宗の住職としての知識や技能を体得されている。
この密教学院は、1年間、面会無し・差し入れや小包禁止・携帯電話禁止(所持で退学)・外出無し・食事は精進料理と大変厳しい。
入学者数に比べ1年後の卒業者数は大きく減少するそうだ。 普通の生活からこのような厳しい環境に順応できない生徒も当然いるのだろう。
密教学院を卒業した息子さんは、将来的には住職になると思ってはいても、こんなに早くその時が来るとは思っていなかったに違いない。
現住職は、早くに父親である当時の住職を亡くしたため、幼少の頃より檀家回りをされていたそうだ。
50年以上に亘り、釈迦院の住職を務められたことになる。
体調を理由に住職を退くことになった現住職の心境を思うと、計り知れないものがある。
現住職は退かれても、引き続き新住職が名実ともに大住職になられるよう、お力添えをお願いしたいものだ。
我々、檀家としても協力していきたい。
今日の晋山式に向けて、自分も檀家総代会で準備を進めてきた。 また何人もの真言宗の僧侶のみなさんの手助けもしていただいている。
今日は、晋山式の受付係の手伝いをさせていただく。 11時から受け付け開始になっている。
救護山釈迦院 晋山式 土砂加持法要 式次第 | ||||||||
13:00〜 | 14:00〜 | 15:30〜 | 16:30〜 | |||||
晋山式 | 土砂加持法要 | 記念式典 | 祝宴(釈迦院境内) | |||||
先 入堂 着座 | 先 入堂 着座 | 先 開式の辞 | ||||||
次 開式の辞 | 次 加持土砂 | 次 辞令交付 | ||||||
次 開式の辞 | ・ | 次 祝辞 寺院代表 | ||||||
次 導師登壇 | ・ | 次 新住職挨拶 | ||||||
・ | ・ | ・ | ||||||
次 般若心経 | ・ | ・ | ||||||
・ | ・ | ・ | ||||||
次 衣体授与 | ・ | ・ | ||||||
・ | 次 光明真言 | 次 閉式の辞 | ||||||
次 閉式の辞 | ・ | 次 退堂 | ||||||
次 退堂 | 次 廻向迦陀 | 次 記念撮影 |
11時前、釈迦院に着く。 駐車場の桜は、半分散っている。 すでに深緑の新芽がのぞいている。
桜の間から芦田川を望む。 今日は天気に恵まれ、晋山式日和だ。 ただ、風が強いようだ。
境内に上がってみる。 境内には、お昼前にお参りいただいたみなさんへのうどん接待用のテントがある。
ここで簡単に食事をしていただき式典に参加していただく。 自分もうどんを一杯。 あれ!? ちょっと出汁スープが少ないんじゃない?
また、本堂近くには中に入りきれない檀家のみなさん用にテントとイスが配置されている。
テントの中には、ディスプレイが準備されていて本堂の式典の様子がライブで放映される。
受付テントに移動して、対応する。 今日の記念品は、重いので参加者のみなさまには帰りにお配りすることになっている。
受付に来られたみなさんに、記念品の旨をお伝えし、帰りにもう一度受付に来てもらうお願いをする。
お寺の同業者のみなさんもたくさん来賓として来ていただいている。
今回の晋山式にご協力いただいた総代のみなさん、檀家のみなさんの寄付者御芳名板も設置されている。
13時、予定通り、晋山式が始まる。
近くの真言宗の寺の住職や息子さんの密教学院時代の同期生のみなさんも来ていただいているようだ。
20人近くのお寺様が入堂、着座をされている。
最後に、釈迦院の新住職になられる息子さんも入場、着座される。
晋山式から順調に進行している。 本堂の中の様子は、テントの中のディスプレイで映し出されている。
しかし、できれば本堂の中の様子を実際に見たいものだ。 時々、本堂入り口の扉の隙間から中をのぞいてみる。
ちょうど、晋山式の衣体授与の場面を撮影することができた。新住職が住職用の袈裟を与えられる場面だ。
入堂時のシンプルな着物の上にまばゆいばかりの袈裟を身に付けて着座し、晋山式の閉式を迎える。
晋山式後、新しい袈裟を身につけ出てきた新住職は、住職らしく見えるから不思議。
14時、続いて土砂加持法要が始まる。
再び、各寺の和尚さんのみなさん、新住職密教学院時代の同期のみなさんが入堂する。
土砂加持から順調に進んでいく。
テントの中では檀家のみなさんが本堂内の映像に注目されている。
やがて、土砂加持法要が終了し、記念式典が始まる。
新住職挨拶、閉式の辞も無事終了する。 続いて、参加者全員の記念撮影が始まる。 先ず、お寺関係のみなさん、
続いて、檀家総代のみなさん、檀家のみなさんの撮影をする。
続いて、祝宴になる。 みなさんテントへ移動される。
今日は、天気は良いが、風が強くやや肌寒く感じられる日だ。
お昼前にうどんを食べて、午後4時半過ぎまで式典を見守っていた檀家のみなさんは空腹を感じておられたのだろう。
テーブルの上の食べ物は、予想以上に短時間でなくなってしまいました。 ちょっと準備する量が少なかったでしょうか?
なんとか、無事に晋山式を終了することができました。 みなさんお気をつけてお帰りください。
では、総代会のみなさんで片付けをしましょう。 と言っても、小物を整理して片付けると終わりです。
後、大きなものは業者のみなさんが撤収してくれます。
夜間照明を使用する直前に、すべての片付けを終了することができました。
総代のみなさん、お疲れ様でした。 新住職さん、今後ともよろしくお願いします。
寺の周りの春の植物が目に付いた。
桃の花?
ハナモモ
久しぶりに見つけたニホンタンポポ