140524
先日、職場の友人がロックコンサートのライブをすると言う。 自分の好みだと、ロックはあまり好きなものではない。
しかし、自分のモットーとして音楽はできるだけいろんなジャンルの音を聴くように努めている。
音楽は思い込みや先入観で、聴く聴かないを決めつけたくない。
今日のライブには、数グループ参加しているようだ。 出演する友人から、午後7時30分までに来てくれたら大丈夫だと聞いている。
夕方6時過ぎに農作業を終了し、7時前に出発することができた。 今日のライブ会場は、福山ライブハウス「innーovation」と聞いている。
福山駅の東側、高架下のセブンイレブンのすぐ前辺りだということだ。
セブンイレブンの南側に車を停め、近くを歩いてみる。 分からない。 セブンイレブンの中で尋ねてみる。 分からない。
道路脇の町内の案内板で探していると、すぐ横にいる3〜4人の人たちが視界に入る。
その中に、今日出演する友人がいる。 今日の会場、福山ライブハウス「innーovation」は目の前だった。
さっそく会場内に入り、今日のライブ出演者のみなさんと雑談を始める。
雑談をしながら、ふと思う。 自分はクラシックの演奏会しかしたことがない。
もちろん最近、コンサートはしていない。 一番最近でも15年ほど前にやったものになる。 それ以後はやっていない。
自分は、いつもコンサート前には、とても緊張するタイプであった。
若い頃は、この緊張感をなんとか和らげることができないだろうかと、いろいろ考えた。
もちろん充分な自信が持てるだけの練習をした上でのことだ。
手のひらに「人」の字を書いて飲み込む、友人と演奏とはまったく関係ない話をする、演奏会後に楽しみな目的を計画しておく等々。
そのどれもが、あまり効果がないことが分かる。
そして究極の方法は、今思うと何と馬鹿なことをしたものだと思うが、演奏会30分前に日本酒を呑むことを実行したことがある。
練習はしっかりやっているんだから、ほろ酔い気分でリラックスした良い演奏ができるだろうと。 しかしその結果は、やはり失敗。
演奏会前に心も体も緊張している。 もちろん内蔵も緊張していた。 その緊張した胃に日本酒一合が無理矢理入ったのである。
胃は酒を受け付けない。 胃は酒を押し戻そうとする。
演奏会の始まる頃から、緊張感と吐き気との戦いも始まったのは言うまでもない。
その後、緊張感を和らげるのは「練習」と「慣れ」なのかなと少しずつ思えるようになってきた。
今日のロックコンサートに出演される人たちは、まったく緊張感が感じられない。 来場者と気さくに雑談ができている。
本番直前で、このようにリラックス状態でいられるのはどういうことだろうか? うらやましいかぎりだ。
この状態で、本番を迎えられるとしっかり実力が発揮できるだろうと思う。
このライブハウスのホールには来場者用のイスがない。 そうか、みなさん立ちっぱなしで体で感じながら楽しむということらしい。
ホールの隅っこに、折りたたみイスが5脚だけ置いてある。 この時点で、イスにどっかと座りのんびりロックを楽しむことを諦める。
19:30、「lost sky blue」がステージに登場。 ライブが始まる。 人生初体験のロックライブ。
音圧を感じる。 このような感覚は初めてだ。 スピーカから出る音で自分の頭髪と衣服が振動しているのが分かる。
すごい音圧だ。 「こんな大音量を聞いていたら難聴になるんじゃないか?」と思えるほどすごい。
いやいや、自分は今日、せいぜい1〜2時間の間この音を聴くわけだが、出演者はいつも練習でこの何倍何十倍の時間この音を聴いている。
それでも、聴覚障害にはなっていない。 人間の能力はすごいものなんだと感心する。
8:10、続いて、「ユリチカブ」が登場する。
このビートのきいた大音量に乗せて、自分の思いを歌い、がなる、わめく。
この雰囲気の中で、聴くと、自分たちのがなり立てる内容がより強く伝わるのかなあと感じる。
ロックってなんだろう? 30年以上昔のフォークソングと共通するものがあるのではないか?
当時、フォークソングはギター一本で伴奏しながら自分の主義主張をしていた。
ロックは、伴奏形態がアンプを含め電子音もずいぶん進歩したものを使用している。 表現方法も多岐にわたっている。
8:50、最後に「THE HIMUKA」が登場する。
このライブを紹介してくれた職場の友人Nさんも、今日はノリノリで演奏している。
以前のライブで次のような「THE HIMUKA」に関する記事を見つけた。
『こたつとみかん』
「THE HIMUKA」らしいふ〜んわりとしたイベントで、まさかライブハウスにこたつが導入されるとは・・・笑い
家でテレビを見ているようなスーパーリラックスな夜でした。
「THE HIMUKA」は、形にとらわれない面白い企画や音楽を目指しているのかなと思う。
ボーカルの方はじめ、ユニークなみなさんが揃っておられるようです。
Nさん、今日はめずらしいライブにお誘い頂いて、ありがとうございました。
良い体験をさせて頂きました。