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最近のボートフィッシングは、不調が続いている。 そんな中、マイHPに珍しく1週間前にボートフィッシングのお誘いを載せた。
投稿日:2014年10月26日(日)21時25分54秒
釣友のみなさん、この土日はお疲れ様でした。
さて、めずらしく事前のお誘いをしてみます。 来週の1日(土)か2日(日)はどうでしょうか?
不調が続いています。ここで一発逆転の大漁を狙ってみたいと思います。
天候がどうなるか分かりませんが、できれば小潮の1日に、条件が良くなれば2日に出港したいと思います。
先ず、遠方の多度津でイイダコの保険を掛けて、北木島南海域でタチウオ狙い、次にハチカサでアジ・青物を狙ってみたいと思います。
釣り友のみなさん、御都合はいかがでしょうか。
上記のメールを見た3名の釣友のみなさんから同行可能の返事を頂いている。 しかし、気になることが二つある。
一つは、予定している多度津のイイダコの様子がおかしいのだ。 今年は、まったく釣れないそうだ。
「○○時間がんばって、数杯」 「1時間で3杯」 「昨年まで数百の釣り船が集まっていたが今年は釣り船がいない」等々。
いろんなHPやブログに、その悲惨な状況が記されている。 これが事実だとすると、「多度津に行ってイイダコの保険を掛けて・・・」どころではない。
今まで、何十年も多度津のイイダコにはお世話になってきた。 9月~1月の間、他でまったく釣れなくても多度津のイイダコだけは釣れていた。
「困った時の神頼み」ならぬ『釣れない時の多度津頼み』だったのだ。
しかし、釣友からは、「まったく釣れない日もあったのだろう。 いつものようにイイダコをたくさん釣っている船もあるようだ」との情報も。
だが、隣のおじさんからは、「今年は漁師が底引きでイイダコ漁をしているからイイダコはいなくなっている」との情報も。
結局、どのような状況なのかよく分からない。 分からないなら行ってみるしかない。
二つ目は、天候のこと。 この3連休の天気は良くない。 雨模様らしい。
しかし、11月1日(土)の雨雲の動きの予想を見てみると、9時から17時の間は、雨の可能性は少ないようだ。
9時出港予定なので、ちょうどいいかもしれない。 一応雨具を持参していればだいじょうぶだろう。
釣りができないほどの大雨にはならないようだ。
11月1日(土)、朝から雨が降っている。 普通に降っている。 小降りではない。
8:10、天気予報(9時~17時の間は、ほぼ降雨はない)を信じて、家を出る。
8:10 まだ、しっかり雨が降っている
途中、釣具屋により、買い物をする。 タチウオ用の餌「冷凍イワシ」1パック、イイダコスッテの白とピンク、氷1ブロックを購入する。
天気が良くないのでイイダコの仕掛けは、ピンクにしよう。 続いて、コンビニへ。 昼食と飲み物、おやつ購入。
ふと時間を見ると、8:55。 またまた、ぎりぎりになってしまった。 いつの間にか雨は上がっている。 ラッキーだ。
9時に、マリーナの駐車場に着くと、みなさんは、まだ駐車場で歓談中のようだ。
さっそく、みなさんと桟橋入り口へ向かう。 マイボートは、これからクレーンで下架をされるようだ。
桟橋には、これから出港予定のボートが2艇係留されている。
クラシカルボート ヨット
これらの2艇とも、のんびり海を楽しむには適したボートに思える。
釣りをするには向いてないが、時間を気にしないで海を楽しむには最適なボートのようだ。
マイボートは、これから下架されて給油・整備をしていただくようだ。
このマリーナは、『9時出港』の連絡を入れていると、9時には整備されて桟橋に繋留されていることが多い。
今日は他に何かあったのだろうか。 そういえば今日は、研修用のカッターボートの整備や準備をされている。
これから、カッター訓練があるのだろうか?
カッターの整備をしている
桟橋上で、今日の釣り計画について打ち合わせをする。 予定どうり、先ず多度津へ行ってイイダコを狙ってみることにする。
マイボートの給油・整備が終わり、今日のスタッフが乗船する。 今日は、総勢4名での出港になる。
右に陸上保管艇を眺めながら出港する
エンジンを始動し、暖機運転を数分間。 今日は、前進で桟橋を離れる。
9:20、出港。
今日の海は、霞んでいる。 しかし、今日のような天気の日は、海上の波はない。 ということは、けっこう速く走ることができる。
前方を見ると、向島の高見山が・・・、見えない。 霞んで見えない。
高見山は雲の中 常石造船の貨物船
左方向に、常石造船の貨物船が見えてくる。 「今日は、田島・横島の間の睦橋の下を通過して燧灘に出よう」としばらく南方向へ走る。
すぐに、「待てよ、多度津のイイダコが釣れるように阿伏兎観音にお願いをしなければ・・・」と、東へ針路を変更する。
しばらく走ると、内海大橋が見えてくる。
雨のせいか、釣り船はいない いつもはこの辺りに釣り船がいる
今日は、めずらしくこの辺りに釣船はいない。 右側の橋脚の辺りにも船は見えない。
内海大橋を通過すると、右側にフィッシャリーナが見える。 また大型クルーザーが増えているようだ。
その先の矢の島前には、海苔篊が設置されているが、このような天気の日には、それが見えにくい。今日は気を付けて航行しよう。
フィッシャリーナ 矢の島前の海苔篊
やがて、阿伏兎観音が見えてくる。 今日は、多度津のイイダコのこともある。 念入りに釣果と航海の安全についてお願いをする。
阿伏兎観音
阿伏兎の瀬戸から燧灘へ出る。 今日は、外の海も穏やかだ。 波の高さは50cm以下だ。
今日の天気予報は、雨雲の動きも波の予報も当たっている。 これは、走りやすい。 移動しやすい。 スタッフのみなさんも快適な移動になる。
もちろん、波の大きさは、釣果に関係ないのだけど・・・。 「穏やかな海であれば、釣果も上がる」なんてことなら、もっとうれしいのだが・・。
さて、ここ阿伏兎観音から多度津まで、40分ほどかかる。 今日の釣りは、多度津から始めよう。
穏やかな海を、快調に進んでいく。 このボートのエンジンは、スピードと燃費の関係が一番良いのが毎分4000~4500rpmくらいだと分かった。
以前は、スピード重視で、むやみに回転を上げて突っ走っていた頃もあるが、ここ何年かのガソリンの高騰により前述のような走りをしている。
今日も、4000rpmちょっとで航行している。 海上は穏やかだが、霞んでいて視界は良くない。 スタッフに前方左右の見張りを協力してもらう。
またエンジンの話になるが、この艇のエンジンは2サイクルの200馬力。 マリンエンジンの2サイクルは、珍しいものになってしまった。
今、思案中なのがこのエンジンを含めたボートをどうするか、ということ。
第一案
ボートを買い換える場合は、「YAMAHA CR27」か「YAMAHA MR27」のどちらかにしたい。 もちろん新艇を購入できるわけがない。
中古艇になる。 9月末、「MR27」が兵庫県の日生マリーナにあると聞き、見学に行った。
MR27は、現在のボート(26f)より全長が1f長いだけだが、はるかに大きく感じる。ボリュウムがある。
キャビンが充実しているのは、この艇の特徴らしい。 数人での泊を伴う釣行が可能な艇だ。
しかし、気になるのがドライバーズシートは、オーニングなし。 帰港後はすべてオーニングの装着作業が待っている。
もともとのエンジンは船内外機だが、この艇は、新品の船外機300馬力が付いている。
第二案
このボートを引き続き使用する場合は、エンジンを今の2サイクル200馬力から、4サイクル225馬力に乗せ換える。
もちろんエンジンに付属するドライブケーブルも交換することになる。 船艇のFRPは半永久的に維持できると言っても小さな罅なども気になる。
ハム(無線)、オーディオ関係の交換、DVD機器の取り付けなどもしたい。また、現在の魚探だけでなくGPS機器の取り付けもしたい。
第一案か第二案か、どちらかにしなければならないが、いずれにしても今年中に結論を出し、交換作業を終わらせたい。
そして、ささやかな進水式をしたいものだ。
快調なクルージングが続く。 すぐにハチカサノ瀬浮標の近くを通過する。 ちょいとハチカサノ瀬の上を通過してみる。
魚探に目をやる。 赤い塊が映し出される。 スタッフから歓声が上がる。
チラッと、「ここに、サビキ仕掛けを落としてみようか?」という考えが・・・。 いやいや、やめておこう。
クルージングを続ける。 走島の南を南東へ走る。 さらに、宇治島の南を東へ走る。
六島が見えるとスタッフから、この六島で「鳴門船サビキ」と出会った時の衝撃的な話が出てくる。
このサビキを知ってから我々スタッフの釣果が飛躍的に上がったのは確かだ。
また、この六島はスイセンで有名だ。 早い時は、12月ころから咲いている。 六島燈台周りのスイセンは絵になる。
やがて、二面島が見えてくる。 大昔TVで「ひょっこりひょうたん島」という番組があった。 そのひょうたん島に似ている。
この島のすぐ東を通過する。 魚探に注目していると、根が東側にせり出していることが分かる。
その長く伸びた根に魚が群がっていることが良くある。 昔、ママカリの束釣りをしたことがある。
いろんな魚が群れていることがある、ちょっと注目したいポイントでもある。
東側から見た二面島(ふたおもてじま)
三崎を右に見ながら、走っていると、右手遠方に粟島、左手遠方に高見島が見えてくる。
粟島は、最近、漂流郵便局で有名だ。
この郵便局には、いつかのどこかのだれか宛の、決して届かないだろう手紙たちが集まる郵便局だ。
だれか分からないがお世話になった人、今はこの世にいない人、今はどこにいるか分からない昔の恋人等々に出す手紙が集まるそうだ。
また、この手紙は、毎月第2第4土曜日の13:00~16:00に訪れると誰でも読めるそうだ。
高見島は、4~5年前だったか? 海上保安庁のヘリコプターが送電線に接触し高見島の南西に墜落したという事故を思い出す。
多度津に来ると、いつもその現場海域を通過する。
この辺りから、多度津港が見える。 あれ!? 多度津港前にボートがいない! まったくボートがいない。
近づいてみると、ボートが1艇だけ、釣りをしている。 例年なら数百のイイダコ釣りのボートが出ているのだが・・・。
どうしたことだろう? やはり、「イイダコがほとんど釣れなくなった」という話は本当だったのか?
もっと東海域には、数艇ほどのボートが見える。
10:20、多度津港着。
ボートがいない ボートがいない多度津港前
多度津港前①ポイント
10:25、11月だというのに、このような殺風景な多度津港前の光景を見ているなんて信じられない。
なぜ、1年でこんなにも変わるものなのだろうか。 でも、せっかく多度津まで来たのだから、イイダコ釣りをしてみよう。
漁師さんが仕掛けているであろうタコつぼか網のブイから中に入らないように気を付けながらイイダコ釣りを始める。
多度津港堤防からかなり離れたところを何回か流す。 潮は、多度津港に向かって左から右へ(東から西へ)ゆっくり動いている。
あたりがない。
10:40、とても大きなイイダコが上がる。 スタッフからも歓喜の声が。 さらに11:00、大きなイイダコが上がる。 スタッフの歓声も。
それからは、普通のイイダコが3杯上がる。 それっきり何も釣れない。
今日は、この海域の釣り船が少ないので、貨物船やヨットは安心して航行できる。
多度津港東②ポイント
11:45、東へ移動して数艇の釣り船と一緒にイイダコを狙う。 周りの船は、忘れた頃にイイダコを上げている場面を見たのみ。
ほとんどの船が、釣れていないようだ。
12:30、多度津港前ポイントを諦める。 北木島沖へ向けて移動を始める。
高見島、佐柳島を右手に見ながら北西に走る。 真鍋島の西を通過するとすぐ東へ針路を取る。
北木島沖③ポイント
13:00、北木島沖着。 ここも、意外に船が少ない。 でも、午前中はこのポイントも釣り船が密集していたに違いない。
ここは、タチウオのポイントだ。 だが、現在は、マイボートを入れて5艇だけしかいない。 この状況を見ると、あまり期待できない。
しかし、魚探を見ると、タチウオらしき魚影がぱらぱらと映し出されている。
この浜の沖辺りを流す
北木島の南東向きの白い標識が立っている浜の沖で水深40~48m辺りを繰り返し流してみる。
13:30、スタッフの竿が曲がっている。 「根掛かりかな?」という反応をしているスタッフの顔が、すぐに緊張した。
慌ててリールを巻き始める。 黙々と巻く。 やがて、海面に現れたのは・・・、大きなタチウオ。 海面で暴れている。
タマ網に入れた瞬間に船上は歓声に包まれる。 デカイ! 1m超級だ。
指4、5本の1m超級タチウオ
さらに、スタッフの竿にタチウオらしいあたりが何回かある。 突然竿先がガクン!と海中に引き込まれる。
合わせられない。
そして、13:45、 前あたりもなく突然、スタッフの竿先が海中へ。 一瞬遅れて合わせる。 これは合わせるまでもなく大物が針に乗っている。
竿先はグングン海中に引き込まれる。 リールを巻いているが、糸はリールから出ていく。 ドラグの調子を軽くしすぎているのか?
タチウオに引っ張られながら、ドラグを調整し、再びタチウオを引きにかかる。 タチウオは、じわじわと引き上げられてくる。
やがて、海面に現れたタチウオは、先ほどと同じくらいの大型タチウオだ。 タマ網で掬い取る。
これも指4、5本の1m超級タチウオだ。
その後も、何度かあたりらしきものはあるが、針に乗らない。 そろそろ、今日のメインであるハチカサノ瀬に行かないと時間がなくなる。
14:30、タチウオ狙いを終了する。 ハチカサノ瀬へ移動を始める。
小飛島、大飛島の北側を西へ移動する。 袴島を右に見ながら袴島にも、いいポイントがあることをスタッフから教えてもらう。
やがて、走島の南を西へ抜ける。 正面にハチカサノ瀬浮標がぽつんと見えてくる。
ハチカサポイント周りに、船はいないようだ。 船がいないのが、良いことなのか、悪いことなのか、どう解釈すれば良いのか?
今日最後のポイント、たくさん釣れて欲しいのだが・・・。
ハチカサノ瀬浮標
ハチカサノ瀬④ポイント
15:10、ハチカサノ瀬ポイントにアンカーを掛ける。 残念なことに魚探の反応は、すこぶる悪い。 赤い塊は映らない。
僅かに海底に魚らしき影が映っている。 しかし、仕掛けを海底に降ろしても反応がない。
小さな引きが2回、大きな引きが1回あったが、針に乗せることができない。
15:50、何も釣れない。 ならば・・・と、魚探に映る群れを追っかけてサビキ仕掛けを下ろしてみようということになる。
ボートで赤い塊を探してウロウロしてみる。 しばらくハチカサノ瀬辺りを探してみるが、見つからない。
今日は、もう諦めなさいということか。 雨が落ちてきた。 急に雨雲が広がってきた。
マリーナへ向けて移動を始める。 海上の波も出てきた。
ワイパーを動かしながら、スタッフのみなさんにフロントガラスを拭いてもらいながら、見張りをしてもらいながらマリーナを目指す。
穏やかな状況の海とは大違いだ。 ゆっくり進む。 時間がかかる。
こういう時には、スタッフのみなさんがいてくれることがありがたい。 一人でこのような荒れた海を航行すると思うとぞっとする。
しばらく、波に揺られながら進む。 途中、大型貨物船の曳き波がくると、さらに大きな揺れになる。
阿伏兎観音の前を通過する時には、本音で「安全に帰ってこられたことのお礼」を言う。
じゃあ、いつもは形だけのお礼? いやいや、そんなことは・・・。 あるかな? いやいや。
雨に霞む阿伏兎観音
阿伏兎の瀬戸に入ると、航海灯を点灯する。 夜の雰囲気になっている。 航海灯は、自船の位置を他船に分かってもらうために役立つ。
阿伏兎の瀬戸に入っても、ゆっくり進む。 このような日は、ゆっくり安全に進むのが一番だ。 時間がかかる。
田島の北側で、ちょこっとイイダコスッテを降ろす。 なんと、特大の真ダコが2杯。 スタッフ全員ビックリマーク!!です。 はい。
一応、マリーナへ帰港予定時刻の連絡を入れておく。 進行方向、右側の常石造船の船も、雨に霞んでいる。
16:50、やっと、マリーナへたどり着く。 ますます雨が激しくなっている。
マリーナのボートは、ほとんどが帰港している。
クレーンの下へ帰港する。 先ず、スタッフが下船する。 体だけ降りて荷物は船内に置いておく。 マイボートを上架してもらう。
同じ頃、伯方島へ鯛ラバに行かれた方々が大きなクーラーボックスを降ろしている。
「70cm~40cmの真鯛が釣れました」とのこと。 「えーっ!、すごいですね」と自然に声が出てしまう。
また、ポイントを教えてもらわなくては・・・。
今日は、タチウオ釣りに関する反省点が一つ。
市販の餌釣り用の仕掛けにフックを追加して付けなかったこと。 やはり、追加するとしないではかなり釣果に差が出そうだ。
ハチカサノ瀬での反省は? ない。 釣れなかったのはなぜ? 潮のせいかな?
イイダコが釣れなかったのは、やはり場所のせいだろう。 次回のイイダコ釣りは夏目漁港辺りにしよう。
できたら、イイダコとタチウオをセットで釣りに行きたい。
タチウオ(1m超)2本、真ダコ2杯(1kg、400g)、イイダコ3杯、小鯛
タチウオ1本、頂きました。 帰宅後、捌いて切り身に。 明日、タチウオのソテーにします。
明日の飲み物の肴にしましょう。 みなさん、今日はお疲れ様でした。