西国寺の桜        150402



天気予報によると、明日からしばらく天気が良くないらしい。

せっかく桜が満開に近い状態になっているが、明日からの長雨で桜が散ってしまうのではないか。

それなら今日見ておかなければならないと尾道の西国寺へ出かけた。 R2を西へ走り尾道の防地口交差点を右折する。


200mほど走って、左折すると緩やかな上り坂になる。 道なりに400〜500m上っていくとバス停がある。

そこをUターンするように左折をすると、100mほどで、西国寺の駐車場に着く。

但し、この駐車場は、下の「境内図」を見ても分かるように西国寺の敷地内の本坊辺りに位置している。

有名な巨大わらじがある山門(仁王門)を見たり、長い石段を登ろうと思うと、金堂からもう一度石段を下り、登り直さなくてはならない。





       
                                                           
 HP「西国寺」より




上の「境内図」をご覧ください。 右端にある駐車場から、道なりに移動していくと、正面に金堂が見えてくる。





                
                
金堂に向かう参道                                    金堂が見えてくる




金堂が見えてくると、「そうか、ここからでは大わらじのある山門や長い石段は通れないんだ」と、よく分かってくる。

金堂がある広い敷地に出る。 一旦、長い石段を下りてみよう。 

石段を囲むように咲いている満開の桜を見ながら、のんびり下りる。 そして、山門(仁王門)の外に出てみる。

改めて、巨大わらじのある山門を眺める。





                          
                                 
山門の両側にある巨大草鞋




山門を間近に見る。 さすがに迫力がある。 巨大草鞋も近くから見ると、予想以上にデカイ! 身長以上、いや2m?3m?。

山門の向こうには、満開の桜が見えいる。 山門をくぐって中に入る。 西国寺の謂われが記された説明板がある。





                          




説明板には、下記のような内容が・・

西國寺は天平年中、行基菩薩創建と伝えられ、真言宗醍醐派の大本山です。
ある日、尾道に立ち寄られた行脚の中の行基はその夜、加茂明神の霊夢を見て、
その御告げによってこの地に開山したと言い伝えられます。
時は西暦729年のこととされています。
1066年に本堂炎上、行基作の本尊薬師如来も焼滅しましたが、永保元(1081)年、平安朝白河天皇の勅命により再建、今に至ります。
伽藍の規模は正に西国一という意味を込め、西國寺と名付けられました。

と、いうことらしい。 なんと、もとを辿れば我が家と同じ真言宗ではないか。 ただ、同じ真言宗でも宗派は違うようだ。

でも真言宗ということで、親しみを持つことができる。 



さて、満開の桜を見ながら、さっき下りてきた石段を登って行こう。





                
                  
満開の桜                                 さっき下りてきた石段をまた登って行く




                    
                        金堂




再び金堂まで上がってくる。 お参りも済ませる。 ここは、十六番札所ということだ。

ここからは、本坊に通じる石段を上がっていく。 上がってみると、本坊と持佛堂の間に、休憩処があり「抹茶セット」という札が見える。

石段下まで、下りて再び石段を上がってきた体は、この「抹茶セット」のような喉を潤す誘惑に弱い。

今は、美しい満開の桜よりも、団子と抹茶に惹かれる。 





                          
                                     
休憩処




休憩処に入ると誰もいない。 奥の方に声を掛けてみるが、応答がない。 う〜ん、残念。 本当に欲しい時にはこうしたものだ。

諦めよう。 と、その時、背後から「○○さんじゃない?」という声が聞こえる。 後ろを振り向くと、なんとMさんがいる。

同じ支店になったことはないが、同じ会社の同じ科に勤務していたMさんだ。 2年前に退職されている。

お互いに、『みんなが仕事をしている時に、のんびり花見ができるというのはいいですね』と言って意見が一致する。

実は、自分も早期退職した。 退職して2日目の今日、花見に来ている。 Mさんも2年前の4月1日、花見に来たそうだ。

思っていることは同じだ。 

在職中は、この時期に、たとえ花見に来られたとしても、気分的にリラックスできないことが多かった。

常に、仕事のことが頭から離れない状態だった。 それを思うと、今は・・・。 しかし、このような気持ちがいつまで続くのだろうか。

やがて、時間をもてあますということにならなければいいのだが・・・。 早く、次の仕事を決めなければ。



Mさんと別れて、不動堂、毘沙門堂の敷地を散策する。






                         
                                      
百度石




百度石:叶えたいお願いのある人が、仏様に一回に一個の石を持っていき百回往復をすると願いが叶えられるそうだ。





                                
                                                  力石




力石:千年以上の歴史を持つ尾道港で積荷を運んでいた力自慢の男たちがこの力石を持ち上げて自分の力を誇示していたそうだ。

さらに石段を上がってみる。 ここを上がると三重塔に通じているのだろうか。 石段を登り切ると、そこには「小林和作の墓」とある。





   
                             
                                             小林和作画伯の墓




へーえ、あの画家の小林和作先生の墓は、こんなところにあるんだ。 そういえば、尾道にゆかりのある人だとは聞いたことがあるような・・・

お墓に手を合わせる。 三重塔の方へ移動していいると、歴代住職墓所が目に入ってくる。

ハナモモの花弁で敷き詰められた赤絨毯の小道を入ると西国寺の歴代住職の墓が数十基並んでいる。





                
             
   花弁の赤絨毯を歩く                          開祖から1200年以上の歴史の重さを感じる墓石群




さらに、上を見ると桜に囲まれた三重塔が見える。





                                 
                                               三重塔




境内を、このあたりまで上がってくると、今さらながらに西国寺からの眺めが良いことに気づく。 

ここから見える尾道水道、尾道大橋、向島、近辺の島々が、桜に映えて春爛漫の雰囲気を醸し出している。

桜を入れた尾道の写真を撮りたい衝動に駆られる。 下の方へ下りてみる。



毘沙門堂・不動堂辺りからの眺めがいいのではないかな?  さっそく何枚か撮ってみる。

簡単デジカメで撮ると、どこにピントが合うのか? 気まぐれに合ってしまう。 カメラ音痴の悲哀を実感する。

写真のできは、ともかく、花見の気分を味わうことができました。





            
                                
西国寺から見える尾道大橋






            
                                  
西国寺から向島を見る





尾道の桜の名所は、千光寺だけではないんですね。 みなさん、西国寺の桜も、是非愛でてください。


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