150529
この時季に「沼隈」というと、平家ゆかりの通盛神社の近くにある「菖蒲園」をイメージしてしまう。
それほど有名な菖蒲園だが、マスコミ報道によると今シーズン限りで閉園になるらしい。 なんとか続けてほしいものだが・・・。
さて今日は、近年増えてきた洋風ガーデンを訪ねてみる。 沼隈にあるガーデン2箇所を散策する。
先ず一つ目は、沼隈の『オーガニックガーデン野いばら』。
今シーズンは、6月2日まで「オープンガーデン」を見学できるらしい。 今日を逃すと見ることができない。
事前に、場所を調べてみると、沼隈図書館の近くの木村さんというお宅の庭に『オーガニックガーデン野いばら』があるらしい。
午後2時頃、車を沼隈図書館の駐車場に停めて、木村さんのガーデンにお邪魔すると、ちょうど奥さんが出てこられた。
見学コースを説明して頂き、「ご自由にご覧ください」とのこと。 みなさんもご一緒に見て回りましょう。
『オーガニックガーデン野いばら』を一周することができた。
農薬を使用していない、自然で安全な草花があるということで、蝶や虫も安心して蔓延っている。
虫が突っついている花や葉があり自然で優しい雰囲気をつくっている。 肩肘張っていない感じがいい。
見ている方も、リラックスできる。 『オーガニックガーデン』の良さが少々分かったような気がするが・・・。
しかし、花の名前は、勉強不足でほとんど分からない。
また、6月下旬には夏の花のオープンガーデンが見られるかもしれない。
その時までには、有名な花の名前くらいは予習をしておこう。
木村さん、ありがとうございました。
二つ目は、『丘の上のつるばらや』に行こう。
ここは、昭和27年に建てられた沼隈平家谷のシンボルでもある二階建ての木造校舎を改装したものだ。
旧校舎が、新しく「丘の上のつるばらや」として生まれ変わっている。 2015年5月3日㈰にオープンしたばかり。
穏やかな瀬戸内の気候で育ったつるばらが、日本の原風景に溶け込むさまを売りにしている。
さて、そこに行くことが大変だ。
洗谷三叉路から沼隈方面へ、72号線を登って行く。 6kmほど走ると左手に沼隈病院がある。
そこのT字路を左折し、道なりに山の中に入っていく。 1,5kmほど走ると、八日谷池(ダム)がある。
八日谷池を過ぎると、福泉坊への標識がある。 その標識に沿って行くと福泉坊の下辺りに着く。
そこで左上後方を振り返ると、丘の上に古い木造校舎が見える。 そこが「丘の上のつるばらや」になる。
丘の上の古い木造校舎
駐車場は、小さい川を渡ってすぐの所にある。 そこから歩いて100mほどで到着する。
100mほど歩きます 到着です
道を挟んで、校舎と向き合ってバラ園がある。 木造校舎に入ってみる。
バラ園 つるばらや入り口
旧木造校舎の中に入ると、元教室の中にバラだけではなく、様々な植物が置いてある。
グランド跡地には、一面にバラが繁っている。
この地、平家谷で、つるバラを観ると、不思議なものでそのような神秘的な物に見えるから不思議だ。
すぐ近くに、平家ゆかりの通盛神社や赤幡神社などが現存している。
また、このつるばらやから南方向を見上げると福泉坊が見える。
福泉坊は平家との関係はあるのかどうか分からないが、歴史を感じることはできる。
今でこそ、この地も外界とつながっているが、数百年昔は、外の世界から閉ざされた地域だったのだろう。
そこで、ひっそりと平家ゆかりの文化や行事が脈々と受け継がれていたのではなかろうか。
そんなことを考えると、この地とバラの組み合わせは、斬新で何ともおもしろい。
近くにある菖蒲園が、今年でなくなってしまうというニュースもある。
ついに平家の里も『菖蒲』ではなく、『バラ』になってしまうのだろうか。
2015年8月1日(土)の中国新聞に次のような記事を見つけた。
福山の「花しょうぶ園」存続へ
市内で歴史や文化を生かしたまちづくりに取り組む一般社団法人「勝成塾」代表理事の高橋秀年さん(50)=同市延広町=が、
知人2人と6月末に「平家谷花しょうぶ園を守る会」を結成。同園の運営資金確保のため、地元の財団の助成制度の活用などを摸索
しているという。
同園がある横倉地区は平家の落人が潜んだと伝わる。1990年の開園以来、地元住民が管理運営し、今季も約5千平方メートルに
約300品種5万本のハナショウブが咲き誇った。
旧沼隈町時代は町観光協会の補助などで運営費を賄えた。しかし、合併に伴い補助金が打ち切られた2006年以降は赤字が続き、
07年に閉鎖。09年の再開後は門田さんが年20万円~30万円の赤字分を負担し、一人で管理していた。
高橋さんは毎年、同園を数回訪れていた。今季の営業の最終日の6月21日、希望する来園者にハナショウブの株が売られている様子
を見て門田さんに支援を申し出て、閉鎖の再考を呼び掛けた。
門田さんは断っていたものの、7月中旬に継続を決めた。「不安はあるが、申し出はうれしかった。来季に間に合うよう、株を植え替えて
準備したい」と話す。高橋さんは「市民に20年以上愛された山あいの地を何とか残したかった。将来も存続きる仕組みを考えたい」としている。
上のような記事を見つけて、安心した。 自分と同じようなことを考えている人たちがたくさんいたのだ。
自分もできることがあれば協力をしたい。