昼と夜の釣り         150809




7月の終わり頃から、「夜釣りに行きたい」という欲求が高まってきた。  

理由として、今年のハチカサノ瀬は、良く釣れるような兆候と雰囲気がある。

状況が、2008年のハチカサノ瀬とよく似ている。 その年もハチカサノ瀬で夜釣りと昼釣りをした。 夜釣りが先だった。

その時(8月7日)の夜釣りは、大アジや20cm超級メバル多数、ヤズなどの青物も釣れた。 

次の日(8月8日)の昼釣りでも、40~50cmのヤズが15匹・20cm超級メバル多数・大アジ多数等々の釣果があった。

今年のハチカサノ瀬は、その年の状況に似ているという理由から、ぜひ今年は2ステージ(昼の部・夜の部)の釣りをしてみたい。 

昼と夜、どちらが先になってもいい。 そこで先日、マイHPの掲示板へ次のようなメールを載せた。



さて、次回は・・

投稿者:まーちゃん  投稿日:2015年 8月 4日(火)09時00分49秒

釣友のみなさん、先日は暑い中お疲れ様でした。
本命(アジ・ヤズ等)の手応えを味わってもらうことができず、
小もの釣りだけになってしまい、残念でした。
さて、「先日のリベンジに」というわけでもないのですが、2ステージ出港を計画しています。
8月9日(日)出港予定です。第1ステージ、9時出港16時帰港。第2ステージ、17時30分出港22時帰港の予定です。
(夜釣りは久しぶり。記録を見ると2008年8月7日以来)御希望の方は、この掲示板に連絡ください。
もちろん第1ステージ・第2ステージどちらかだけでも結構です。よろしくお願いします。




このマイHP掲示板の誘いに参加OKの連絡をいただいた方は、船長を含めて、昼の部:3名 夜の部:4名 となった。

その後、掲示板上で簡単な打ち合わせをする。



9日の釣り

投稿者:カープ大好き  投稿日:2015年 8月 7日(金)16時08分28秒

9日の釣りですが、私は2ステージの夜釣りに参加させてください。よろしくお願いします。 17:30出港に間に合うように集合します。
夜釣りで、何か必要な物があれば教えてください。




カープ大好きさん、釣友さん

投稿者:まーちゃん   投稿日:2015年 8月 7日(金)21時22分15秒

9日第2ステージ、よろしくお願いします。 夜釣りで準備する物は、特には思いつかないのですが、懐中電灯(ヘッドライトなど)のようなものと、
一応エサも持って行ってみましょう。 あとは、水分補給用のペットボトルを多めに・・・くらいでしょうか。
釣り友のみなさん、どなたかちいさな照明器具(例:乾電池で9W程度の蛍光管が点灯するもの等)をお持ちでしたらお願いします。
アフトデッキの常備燈になればと思います。 また、お気づきの物があればお願いします。



                               昼の釣り



そして今日、出港の日を迎えた。

7:55、隣のおじさんを迎えに行く。 

おじさんは、夜釣りに備えてガス燈や、昼釣りに備えて日除け用のテントなどを準備してくれている。

8:00、おじさんと出発する。

いつものように、柳津町のタイムでサビキ仕掛けと氷2つ、それと今日の夜に備えてヘッドライトも購入する。

藤江町のセブンイレブンで弁当と水分補給用のペットボトル、これも夜に備えて多めに購入する。





                         
                                   
 柳津町のタイム




8:55、ベラビスタマリーナへ着く。 すでに今日の昼釣りのメンバーであるむむむさんは桟橋入り口で待っている。

むむむさんも、日除けセットや釣りのマル秘道具を持参してくれている。 ありがとうございます。

出港桟橋を見ると、これから出港予定のボートがたくさん係留されている。





                
                 
出港桟橋                                        ベラビスタマリーナ




マリーナスタッフの方たちは、立て込んでいる出港予定ボートへのケアで忙しそうに動き回っている。

9:00出港予定のマイボートだが、もう少し時間がかかりそうだ。

今日は、燃料満タンにしてもらった後で、打ち合わせをしておかなければならないことがある。

それは、次の2点。  ① 夜中に帰港して係留する場所   ② 夜中に上陸するためにキーを開けるための暗証番号

しかし、よく考えてみると、これらの打ち合わせ事項は、夕方帰港した時でもいいのじゃないか?

夕方、夜中のことを打ち合わせすればいいんだと気づく。 

忙しそうに動いているマリーナスタッフに、打ち合わせの内容ではなく打ち合わせのタイミングを確認する。

すると、「今ではなく、夕方打ち合わせしましょう。その方がこちらも助かります。今、バタバタしているので」とのこと。

それもそうだ、ということで昼釣りの部へ出港となる。

給油を終えて出発桟橋へ繋留されているマイボートへ、今日の昼釣りスタッフ(船長含め3名)が乗り込む。

9:20、出港する。 

先日、知人から「大型艇の購入を考えている」と相談を受けた。 いいアドバイスができればと海上繋留艇に目が行く。 





                
                                            
青色ネットの中では、白い巨大フロートの柱が取り除かれている




                





このマリーナ(ベラビスタマリーナ)の白い巨大なフロート部分に青いネットが被せられている。

青いネットの中では、工事が行われている。 パルテノン神殿を模してつくられている白い柱部分が取り除かれている。

今年度4月からこのマリーナは、「ベラビスタホテル」所有のマリーナとなり、名称も「ベラビスタマリーナ」と改称された。

これを機に、海上散歩やランチクルーズにサンセットクルーズ、無人島でBBQを楽しんだり・・・等々

瀬戸内海の島々を楽しむ、多彩なアクティビティメニューが計画されている。 

その一環として、この白い巨大フロートも、新しいアクティビティメニューの拠点として準備が進められている。

では、ここは具体的にどんなアクティビティメニューの拠点になるのでしょうか。 スタッフに聞いてみた。

スタッフ「マリーナだから、当然海関係だけということではないですよ」とのこと。 では何?、陸上? 空?。

それ以上は、まだお話できないとのことでした。



マリーナを出ると、正面の向島の高見山を見る。 今日は、霞んでいる。





                         
                               
高見山は霞んでいてよく見えない




これでは、ハチカサノ瀬で、山立ができない。 海上でも見張りをしっかりして安全な航海に徹するとしよう。

今日は、先ずママカリを狙ってみる。 しかし、いつもの因島大橋下ではなく、内海大橋下で狙ってみる。

今日のスタッフ、むむむさんが、ママカリ情報を教えてくれた。 

「今朝、ベラビスタマリーナへ移動中に内海大橋の下に大きな船団ができていた、ママカリ狙いの船団だろう」と教えてくれた。

お目当てのハチカサノ瀬へ移動するのにも、内海大橋下はその途中になるので都合が良い。 内海大橋下でママカリ狙いをしよう。





             





マリーナを出港すると、左へ舵をとり、(株)常石造船を左に見ながらに東へ進む。

3分ほど走った所にある緑燈台の近くの岩場辺りで、3~4人乗ったボートが何か釣っている。 タコテンヤ仕掛けのようだ。

この辺りでも、タコが釣れるらしい。 これから行く内海大橋の下でも、タコが釣れるらしいのだが・・・。





                
              
緑燈台の近くでタコ釣り?                                 内海大橋が近づいてくる




内海大橋下の航路に一番近い田島側の橋脚に着けて何か釣っているボートがいる。

9:40、橋脚に近づいてみる。 ママカリが、ポツリポツリと上がっている。 





                
               
ママカリを釣っている                                     タコを狙っている?




橋脚から少し離れたところでは、一人の釣り人がタコテンヤのような動きで釣りをしている。 この辺りにタコがいるのだろうか。

ママカリは、ポツポツ上がっているが、タコを釣り上げる場面を見ることはできない。

今朝、むむむさんが見かけた大きな船団は、もうなくなっているようだ。 ということは、ママカリの時合いも終わっているのかもしれない。

でも、まだママカリを少々釣り上げているボートもいる。 



9:50、橋脚から20mほど離れたところにアンカーを下ろしてみる。 ママカリサビキを下ろしてみる。

マイボートを掛けているポイントもママカリが釣れているボートと同じように潮が流れている。

しかし、アタリがない。 しばらく待ってもアタリがない。

ママカリをポツポツ釣っていたボートが、アンカーを上げている。 ママカリが釣れなくなったのだろうか。

ママカリは、散ってしまったようだ。 次回は、このポイントでママカリの時合いで試してみたい。

マイボートも、アンカーを上げる。 スタッフから、「先ほどまでママカリを釣っていたボートのポイントに行ってみよう」という声がある。

先ほど釣れていたボートの後、橋脚に接するくらい近くにマイボートを掛けてみる。

さっそく、ママカリサビキを下ろしてみる。 釣れない。 しかし、よく海中を見ると魚の群れが・・・。 あっ! サヨリだ! ママカリではない。

スタッフから、「サヨリじゃあ、ええ型のがおるでえ」と声があがる。 30cm越えのものもいる。 たくさんいる。 





                         
                                  
サヨリを狙ってみる




さっそく、ママカリ仕掛けでサヨリを狙ってみる。 サヨリの群れのど真ん中に仕掛けを下ろしてみる。

でも、ママカリ仕掛けには見向きもしない。 全く釣れない。 マイボートに、サヨリ仕掛けも常備しておかなければ・・・。

それと、この時期には、サヨリ用にアミエビも準備して出港した方がいいのでしょうか。

このポイント、内海大橋下のママカリは、時合いが終わっていたようです。 次は時合いの前の時間帯から来てみよう。

ここでは、マイボートは、ママカリにこだわったが、マイボートの周りにはタコ狙いのボートも頑張っていた。

タコ狙いと言えば、本土側の岸寄りを、内海大橋の西から東まで、タコ狙いらしきボートが、頑張っていた。

今年は、タコが豊漁のようですね。



10:30、ハチカサノ瀬へ向けて移動を始める。





             





内海大橋から阿伏兎の瀬戸を東へ進む。 しばらく走ると、左方向に「内海フィッシャリーナ」が見えてくる。 夏には利用者が多いようだ。

その隣には、「クレセントビーチ」が見える。 ここもたくさんの人が夏のビーチを楽しんでいる。

今日あたり、お客さんが一年中で一番多い頃だろう。





                
              
   クレセントビーチ                                       フィッシャリーナ





しばらく走ると、阿伏兎観音が見えてくる。 今日は、このあたりで3艇ほど釣りをしている。

できるだけ、大きな波を立てないように通り過ぎよう。 観音様には、いつものように航海の安全と今日の大漁をお願いする。

いつもお願いばかりですみません。 いつかちゃんとお礼参りも、しておかなくては。

今日は、「ぜひお礼参りに」というような大漁になるといいのだが・・・。 「そういえば、今まで大漁そのものがなかったのでは?


阿伏兎ノ瀬戸出口で、こちらに入ってくるヨットとすれ違う。 帆を畳んで、エンジンで走行している。





                
                 
阿伏兎観音                                  阿伏兎ノ瀬戸に入ってくるヨット




ヨットは、燧灘から入ってくる。 どうもいけない。このような光景を見るとワクワクする。 

しかも、デッキスタッフはこの暑いのに雨具を着ているように見える。 太平洋で荒波を被りながら堪え忍んで航海してきた絵に見えてしまう。

このヨットは、航海の途中で、今日は海の駅「フィッシャリーナ」か「ベラビスタマリーナ」へ寄港するのだろうか?

先日も書店で、月刊誌「KAZI」などのヨット関係の雑誌や「ヨットで日本一周」などの記事に時間をとられてしまう。

用事で常石方面に出かけると、「CAFE 59」のマスター、村上さんにヨットに関するお話を伺う。

村上さんは、現在自分の国際ヨットレース体験を中心にした本を執筆中とのこと。本ができたら連絡を頂くようお願いしている。

自分も、いつか時間ができたら、のんびり海の旅をしてみたい。 ヨットでもモーターボートでも旅客船でもいい。

しかし自分は、こんなことを考えると、同時に、現実の下世話なことも同時に考える習性がある。 困ったものだ。

「ヨットで日本一周」「豪華旅客船で世界の旅」などの記事を見ると、航海術や海の駅情報、旅の行程や観光地など詳しく載っている。

しかし、出発するまでの身辺整理や出発後の身の周りのことは、どうしたのか・どうするのか、そのようなことはまったく載っていない。 

何ヶ月も、何年も、海に出るとなると周りのことがいろいろ気になる。 田んぼ・休耕田・畑・家・ペットなど、どのようにしておけばいいのか。

人それぞれ事情は違うから仕方ないのかな。

おっと、話はそれてしまった。 ヨット、旅客船、定期船、渡船などを見ると、つい船の旅を連想してしまう。

実はこのヨット、ちょっとそのあたりまでキスを釣りに出ていただけなのかもしれない。



燧灘へ出る。 今日は波は穏やかだ。 しかし、海上は霞んでいる。 

舵を南東へ切る。 速度20Knotほどで走る。 マイボートをリニューアルしてからはこの程度で走っている。

免許取得の時、もう数十年前?に勉強したことだが、1Knot(ノット)の速さは、1時間に1海里(約1,85km)進む速さということ。

ということは、20Knotは、え~っと、そうそう、20×1,85=37 つまり、時速約37km/hで走っているということだ。

最近は、時速40km/hほどで走っている。 昔は、時速60km/h以上で走ることもあったが、今はない。

陸上で車に乗ると、この速度は、ずいぶんのんびり走っているように感じるが、海上では結構なスピードが出ているように感じる。

しばらく走っても、ハチカサノ瀬浮標は、まったく見えない。 海上は霞んでいる。

山立ができないとなると、GPSだけをたよりに走る。 

走行中、GPSと同じディスプレイの右側の魚探を見ると、時々大きな魚の群れが映し出される。

すぐ、スピードを落として、サビキ仕掛けを投入する。 しかし、アタリがない。

頑張っていると、時々小さなイワシが上がってくる。 小イワシの群れでは、サビキ仕掛けを下ろしてもしょうがない。

が、大きな魚の群れが現れる度に、「今度こそは大物ではないか」とサビキ仕掛けを下ろしてみる。

こんなことを繰り返しながら、しばらく走る。 「ハチカサノ瀬では、大きな魚群が待っているのではないか?」と期待は高まる。

ハチカサノ瀬浮標が近づいてくる。





                         
                                  
ハチカサノ瀬浮標




10:45、 ハチカサノ瀬に到着。 

先客のボートがいる。 まだ釣りはしていないようだ。 魚探を観ながら魚群を探しているようでもある。

マイボートも、魚探でハチカサノ瀬全体の様子を観る。 ところが、魚の反応が何もない。 不思議だ。 

と、その時、先客ボートから「アジの反応がないでしょう。今日は、いないようですね」とこちらのボートに声が掛かる。

続けて、「まーちゃんですか? いつもHPを見てます。」と。 すぐに他のポイントへ移動して行かれる。

自分、「ありがとうございます。また、マイHPの掲示板へ書き込みしてください」と、お見送りを。

『観てもらってるとは、ありがたい。 また、海の状況や釣りの状況など、交流していきたいものだ』

サビキ仕掛けを下ろしてみるがアタリがない。 このポイントの中で、いろいろ微妙に場所を替えながら、頑張ってみる。

やはり、アタリがない。 「今は潮がよくないのだろう、また後で来てみよう」

11:25、走島へ向けて移動を始める。 東へ進む。





             





走島への移動中、魚探を観ていると、時々大きな魚群が映し出される。 

また、小イワシの群れだろうと思いながらも、スピードを落としてサビキ仕掛けを下ろしてみる。 まったくアタリがない。

やはり、小イワシのような小さな魚の群れだろう。 その後、大きな魚群の反応は無視して進む。

でも、これは走島のイワシ漁をされている漁師さん達にとっては嬉しいことだろう。 今年は、小イワシの群れが特に多いようだ。

12:00、走島天女浜西側のポイントに着く。

隣の天女浜海水浴場は、たくさんのお客様で賑わっている。 ちょうどお昼時、これから楽しい昼食タイムのようだ。

昔懐かしい桟敷からは、賑やかな声が聞こえている。 砂浜は、午後に備えて休憩中だ。





                
        
天女浜西側の小さな浜、水深4~5mに投錨する               天女浜海水浴場西側桟敷は、いっぱいのお客様で賑わっている




マイボートは、天女浜西側の浜、水深4~5mに、アンカーを掛ける。

マイボートでは、ここ数年、夏でも日除け対策を講じることはなかった。

しかし、今回は昼と夜の2ステージ、長期戦ということで昼から疲れてダウンするわけにはいかない。

スタッフのみなさんに、日除け対策にとアフトデッキにパラソルを持参し設営していただいた。





                
            
アフトデッキにパラソル設置                                昼食タイム、海水浴場が気になる?




先ず、そのパラソルの影で、水分補給と昼食をとる。 釣りポイントでのんびりとするのも、また格別でいいものだ。 

猛暑の中、日陰で涼しい海風にあたりながら冷たい物を飲む。 これもいいもんだ。

船長は、一日中これでもいいのだが、、スタッフのみなさんが許さない。 

10分ほどのんびりして、12:30、みなさんはまた仕掛けを投入される。





                
             
午後からまた浜も賑わってくる                       天女浜海水浴場東側桟敷もお客さんでいっぱいだ




ここの、キス・ギザミは、仕掛けを見つけるとすぐに飛びついてくるようだ。 しかし、餌だけとるのがとてもうまい。 スレている。

また、夏季限定ポイントだけあって、夏キスや夏ギザミが多く釣れる。 「ええ~!」っというような良型は滅多に釣れない。

それでも、暑さにもめげないで釣り続ける。



時々気になるのは、このポイントの浜に向かって左側の岩場で若者2名がシュノーケリングでサザエを探している。

午前中から潜っているらしい。 時々ポイントの浜に上がって休憩する。

その時に聞こえてくる会話では、獲物は捕れていないようだ。





                





朝から来て潜っているようだ。 昔は、サザエも捕れていたのだろう。 最近はいないようだ。 

昔はこのあたり一帯にムラサキウニもたくさんいた。 

三十年ほど昔、走島の海関係の知り合いが、「ちょっと、サザエを捕ってくる」と小さなボートで南へ、やがて宇治島の影に消えていった。

その知り合いは、1時間も経たないうちにたくさんのサザエを持って戻って来た。 

その当時、走島よりもたくさん捕れるところがあったのだろうが、走島でもサザエは捕れていたはずだ。

その頃は、横島でもウニはもちろんサザエも捕ったことがある。 今は、本当に「海の幸」が少なくなった。

この若者達は、サザエ限定で頑張っていたようだ。 

サザエだけでなく、ワカメ・ホヤ・ナマコ・カメノテなど、今でも捕れるものも、けっこう美味いですよ。




14:00、さすがに疲れた。 スレているキス・ギザミたちに集中していると疲れる。

「どのくらい釣ったかなあ?」 「でも、30匹くらいなもんじゃろう」という会話があり、ここでは、納竿とする。

14:10、再びハチカサノ瀬目指して移動を始める。





             





西へ移動する。 移動を始めるとすぐに、魚探に赤い大きな群れが表示される。 小イワシの魚影だろう。

もう、サビキ仕掛けを下ろしてみることもない。 「大きな小イワシの群れ」は無視してハチカサノ瀬へ向かう。

移動中、海上の涼風が心地良い。 



14:30、今日、2回目のハチカサノ瀬到着。

さっそく魚探で様子を観る。 赤い塊が見える。 が、アジではないようだ。 

サビキ仕掛けを下ろしてみる。 が、全くアタリがない。 魚探に映っている赤い塊がアジなら、すぐにアタリがあるはずだ。

ポイント上を移動してサビキ仕掛けで試してみるがアタリはない。

15:10、諦める。 マリーナ方面へ移動を始める。



北西へ進路をとり阿伏兎の瀬戸を目指す。 海上は穏やかだ。 

進行方向に対して、右側の本土を見ると、小室浜海水浴場が見える。 ここは昔からある海水浴場だが現在も営業をされている。

7月20日に海開きが行われたようだ。 

小室浜海水浴場といえば、以前、神辺町川南に、「Kitchen NATTY」という、天然酵母のピザで知られたカフェがあった。

そのカフェが、今年の1月移転した先が、この小室浜海水浴場だと聞いている。 現在の「ビーチカフェ キッチンナッティー」だ。





                         
                                  
小室浜海水浴場




そうそう、ピザといえば、友人が尾道に店を出している「古民家CAFE ヒトヤスミ」を忘れてはいけない。

自分が非常勤で勤めている御調支店に置いてあった『尾道市民だより』にも大きく載っていた。

生地全体がふっくらと柔らかで美味しいピザの店として知られている。 



さて、しばらく走ると阿伏兎観音が見えてくる。

ここでいつもは、航海の安全と大漁の時には、それのお礼もするのだが、今日は夜釣りに向けてのお願いも済ませる。





                         
                                    
阿伏兎観音




阿伏兎の瀬戸に入りしばらく進むと、右方向に大きな台船が浮いている。

その台船をよく見ると、提灯が飾り付けてある。中央部分には赤い建物があるように見える。

スタッフの一人が「ああ、あの台船から打ち上げるんかあ、海から打ち上げか」と。

そうか、花火があると聞いていた。 そういえばそれが今日なんだ。 しかも、海上から打ち上げがあるのだ。





                         
                                  
花火打ち上げ用の台船




自分の経験からいうと、花火のある日には夜釣りは、釣れない。 以前、鞆の浦で花火の日に夜釣りでチヌを狙ったことがあるがダメだった。

次の日も、花火の影響だろうか? ずいぶん釣果が悪かった記憶がある。

釣友に聞いても「花火の日は釣れない」という定説があるようだ。 今日は、嫌な予感がする。

台船を右に見ながら内海大橋方向へ進む。 すぐ右方向に底引き網漁船が、今日の漁を終えて網の洗浄をしている。

イワシ漁の漁船だったらさぞかし大漁だったことだろう。 マイボートの魚探にもイワシらしき魚群が頻繁に映っていた。

あんなに多く映し出されることは希だろう。 1年に何回もないことだ。 





                         
                               
網の洗浄をしている底引き網漁船




正面に内海大橋が見えてくる。 橋脚の周りにはボートはいない。 やや離れたところでは、タコ狙いのようなボートがいる。

このボートは、タコテンヤでタコを狙っているようだ。 潮はいい動きをしているようだ。

少しだけ竿を出してみよう。 流線針に砂虫をつけて下ろしてみる。 しばらくやってみる。 





                
               
橋脚周りにボートはない                                タコ釣りらしきボートが1艇




やっと、アタリがある。 合わせると、けっこういい引きをする。 上げてみると、20cmのギザミ。 赤ギザミだった。

何とか釣れたが、もう釣れる気配はない。 近くのタコ釣りらしきボートにもタコは上がっていないようだ。

16:00、よし! 昼釣りの部はここまでとしよう。 マリーナへ帰港の連絡をし移動を始める。

いつものように、右方向に(株)常石造船を見ながら帰港する。





                





マリーナが見えてきた。 大きく右に進路をとる。 マイボートの前に、1艇水上バイクが帰港するようだ。





                
               
マリーナが見えてきた                        この水上バイクの次に帰港になる




水上バイクが帰港した。 次は、マイボートだ。 いつものクレーン下をやり過ごし、スピードを落として直進する。

16:15、ゆっくり右へ舵をとりバースへ接岸する。 マイボートのスタッフが早めに桟橋に下りて桟橋と船艇の間にフェンダーを挟んでくれる。

続いて、桟橋に常備されている繋留ロープでマイボートを繋留してくれる。

上陸後、夜中に帰港する場所を確認する。 夜中に上陸するための暗証番号は、なくていいそうだ。

逆に、陸上から桟橋へ入るときには、暗証番号が必要だが、今回は逆なので必要なし、そういえばそうですね。

とりあえず17:30出港まで休憩と食事でもしよう。 第2ステージ(夜釣り)は、4名で出港です。



                              夜の釣り



第1ステージ参加者の3名のみなさんは、第2ステージへも参加される。 一緒に食事へ出かける。

中華料理店で、第2ステージの話題が出る。 みなさん、花火が気になるようだ。

みなさんが懸念していることが当たっていなければいいのだが・・・。

食事の時間が遅れてしまった。 出港を少し遅らせてもらおう。 カープ大好きさんに予定変更のお願いをする。

出港時間を17:30から17:50に変更する。

17:40、食事をした3名がマリーナへ戻ってくる。 第2ステージ出発は少し遅れてしまった。

4人で、簡単な打ち合わせをして、マイボートへ移動する。 この時の期待感は大きい。





                
               
荷物を持って桟橋へ                                  夜の出港に備えるマイボート




                         
                                 
荷物を積み込み乗船です




17:50、出港する。

カープ大好きさん、夜間照明装置など持参して頂き、ありがとうございます。

第2ステージの航路は、距離ではなく安全を考えてコースを決定した。 

理由は、夜中に帰港する時にまったく見えない、視界ゼロになる。 そこで、往路でGPSの航跡を赤色で記録しておくことにする。 

そうしておくと、復路で視界ゼロの中でも、GPSの航跡を辿って帰港することができる。

しかし、GPSはいくらかの誤差がある。 

往路で、狭い水道や岸に近いところに航跡を残しておくと、復路の視界ゼロの中で誤差が生じ、事故になることもある。

できるだけ、余裕のある海域に航跡を記録しておきたい。 

等々考慮してコースを決定すると、第2ステージの距離は、第1ステージの2倍近い距離になる。

また、ボートの夜間航行時には、他船にマイボートの位置を知らせるために、航海灯と左舷燈(赤)・右舷燈(緑)のみ点灯させる。

船の場合は、マイボートの位置を他船に見てもらうための灯りしかない。 他船の動きは、その船の左・右舷灯で判断することになる。

そこで周りの様子は見えなくても、他船の灯りだけは、よく見ておかないと衝突などの事故になってしまう。

ということで、往路の航跡を記録しておく。 できるだけ広い航路、広い水道を通って行く。 帰りは他船の灯りに注意して航行する。



安全第一で、所要時間や航行距離は第二に考えた案が、次の通り。





           
                        
第2ステージ(夜釣りポイントと花火打ち上げポイント)地図




① ベラビスタマリーナを出港して西へ直進    ② 加島と百島の間を南へ直進
③ 釜戸と当木島の水道を抜ける          ④ 横島・田島の南岸を東へ直進


往路は、視界があるので、もちろん順調に航行できます。 

しかし、復路のことを考え、気を付けるところはある。 

当木島と釜戸の間、視界ゼロで、GPSだけを見て航行することを考え、できるだけ真ん中を通りその航跡を記録する。

そうすることで、僅かな誤差が生じても、浅瀬や暗礁に乗り上げることがないようにする。




マリーナを出港すると、向島の高見山が、よく見える。 しばらく東へ進む。

百島と加島の間を南へ進む。 このあたりでは、水上スキーを楽しんでいる人たちがいる。 とても涼しそうだ。





                
                
高見山がよく見える                                水上スキー、うまく見えますが・・・




南下していると、やがて当木島と釜戸が見えてくる。 できるだけその水道の真ん中を通ろう。

当木島が近づいてくる。





                
               
このまま南下する                                      この真ん中を抜けよう




釜戸と当木島の間を抜ける。 正面に百貫島が見える。 しばらく百貫島方面に進む。 横島南岸からできるだけ離れよう。





                         
                                 
正面に百貫島が見える




そして、横島の南岸の沖合を、東へ移動しよう。 これも岸に近いところでなく意識して沖合を走る。

夜間は、横島の南岸のように民家がなく、照明がないところは、まったく見えなくなる。 島影も見えなくなる。 

明るい時に通ったGPSの航跡だけが頼りになるのだ。 安全な沖合に航跡の記録を残しておこう。



しばらく走り、田島の沖合を東へ進む。 やがて走島と宇治島が見えてくる。





                
             
走り島と宇治島が見えてくる                   ハチカサノ瀬到着直前、この頃から西の水平線はオレンジ色になっていく




18:20、上記の航路を予定通り通過して、ハチカサノ瀬に到着する。

海の様子が気になる。 魚探でポイントの様子を観る。 水深22m、魚の反応もしっかりある。

潮の流れを読み、ボートの位置を潮の流れに合わせてアンカーを下ろす。 

狙い通りのポイントに掛けることができた。 引き続き魚探の反応もよい。 アンカーを掛けた後も魚探には、良い反応が出ている。





                         
                            
  水深22m辺りで、魚の反応がある




18:30、スタッフ全員が一斉に仕掛けを下ろす。 すぐに30cm級のアジが釣れる。

それから、ポツポツと釣れ続く。 良型も混じる。

誰かが、魚探の担当になり、魚の反応がある水深をスタッフ全員に伝える。 それに合わせて仕掛けの位置を合わせていく。

19:00、日没、ハチカサノ瀬浮標が点灯を始める。 夕焼けが美しい。 この景色は、夜釣りならではの醍醐味だ。

空も海も、オレンジ色が濃くなっていく。





                
             
   19:00、日が沈む                                 ハチカサノ瀬浮標も点灯を始める




                
            
景色がオレンジ色に染まっていく                               40cm超級アジも混じる




入れ食いとまではいかないが、ぼちぼち釣れている。 魚探に魚の反応があると、その反応のある辺りで必ず釣れる。

そのような状況が19:30頃まで続く。 その後、アタリが少なくなる。 カマスが釣れる。 アタリがなくなる。



20:00、阿伏兎の花火が始まる。 阿伏兎の瀬戸に台船を浮かべて花火が打ち上げられている。





           
                       第2ステージ(夜釣りポイントと花火打ち上げポイント)地図




花火が打ち上げられている地点とハチカサノ瀬までの直線距離は、5kmほど。 阿伏兎観音の裏山から花火がのぞいている。

昔、鞆の浦で夜釣りをしていた日に、鞆の浦で花火大会があった。 その時ほど近くはないが、やはり花火が聞こえると影響があるようだ。





                





19:30過ぎからアタリが遠のいていたが、20:00に始まった花火で、さらに状況は、悪化してしまった。

「でも、魚探には魚の反応があるのだから釣れるかも・・」と、頑張ってみるが状況は変わらない。

しかし、20:10、ジグで釣っていたスタッフが、慌ててリールを巻いている。 竿は大きく曲がっている。

他のスタッフがタマ網を持って構える。 暗闇の中から現れたのは、デカイ! 真コチでした。 56cm。





                         
                                  
マコチ(56cm)でした




「おおー、まだ釣れるかもしれんなあ」と、スタッフのみなさん、やや元気を取り戻し、竿を真剣に見つめる。

しかし、状況は良くならず、20:30。 阿伏兎の山では、賑やかな花火が続いている。

20:30、「今日は、終了にしましょう」との声が。



20:40、ハチカサノ瀬を出発。 船長は、7年ぶりのナイトクルージング。

久しぶりの夜の海、ボートの外は、まったく見えない。 さらにGPSディスプレイの明かりで、キャビンの外はまったく見えない。

スタッフの一人に船首に座ってもらい、緊急事態に対応してもらう。 他のスタッフも目視で前方確認しながら気付きを伝えてもらう。

車で例えると、フロントガラスに暗幕を被せGPS画面だけを見て運転しているような状況だ。

当然、スピードは出せない。 時速でいうと20km/h程度で航行する。 しかし、他船の右舷燈・左舷燈は確認しなければならない。

やはり、GPSに往路の航跡を付けておいてよかった。 それを辿って帰港することができる。

しかも、狭い水道では、そのど真ん中に航跡を付けたので、GPSの誤差が少々あっても一応安心できる。



横島の南側を西へ移動中。 右前方に他船の右舷燈(緑色)が確認できる。 

その右舷燈が、かなりのスピードで近づいてくる。 マイボートの右舷側近くをそのままのスピードですり抜けていく。

これには、スタッフ一同ビックリだ。 夜間の航行に慣れてる人だろう。

頭にすべて海の状況がインプットされているんだろう。 



昔、これも30年ほど前のこと、夜釣りで磯渡しをお願いしていた釣り具屋のおじさんは、すべて近海の情報を知っていた。

いつも感心していた。 「毎日、夜のクルージングをしていると、あそこまでになれるものなんだ」と、尊敬していた。

夜、定置網・海苔篊・暗礁・磯渡しの岩など、なぜわかるんだろう? と聞いてみたことがある。

詳しくは忘れたが、「昼間ポイントになる物を確認しておくんだ」というようなことを聞いたような気がする。

それにしても、GPS等電子機器もない時代によくあんな暗黒の海を走りまわれたものだ。



22:00、もう帰路について1時間半近くが経過した。 スタッフのみなさん、さぞかしお疲れのことでしょう。

今、マイボートは加島と百島の間を北上している。 

もう少し直進して右へ舵を切ると前方にベラビスタマリーナの灯りが見えてくるはずだ。



加島と百島の間を抜ける。 東へ舵を切る。 ベラビスタマリーナの灯りが見える。

あとは、真っ直ぐ入港し、予定のブースへ繋留すればいい。 





                         
                              
ベラビスタマリーナの灯りが見える




22:20、ベラビスタマリーナへ帰港する。  

えーっと、20:40にハチカサノ瀬を出発して22:20にマリーナへ着いたのだから、1時間40分かかっている。

スタッフのみなさん、釣りの2ステージに加えて復路の1時間40分と、大変お疲れ様でした。

今日は、ボートはこの桟橋へ繋留したままにします。 明日マリーナスタッフの方が上架してくれます。

今日は、ゆっくりお休みください。 と、そのまえに今日の釣果の配分をしましょう。

釣果の中から、持ち帰って頂き、残りの魚は、いつもの居酒屋さんにお願いしました。




                             今日の釣果



      
                アジ11匹(20~43cm)、キス・ギザミ28匹(15~24cm)、カマス2匹(38~40cm)、コチ1匹(56cm)、
                  ヌメコチ4匹(16~21cm)、ママカリ・イワシ6匹(10~14cm)




夜釣りでの帰港時間短縮について

① 次回の夜釣りでは、帰りの時間を短縮したい。
  ア 海上に泊まり早朝帰港する。 
  イ 帰港地を鞆港にする。(7年前は、これを実行した。所要時間30分ほど)

次回は、鞆港に帰港する方法をとれば、帰港時間が大幅に解消され、今回の3分の1になる。(7年前の場所を検討中)

8月中に再度挑戦、検討中です。


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