見ただけの釣り        2         160228




12月から気になっている釣りがある。 それは大槌島近海のニベ釣り。

釣友のみなさんには、現実的な最近の釣り情報を掲示板へ投稿して頂いている。

しかし、自分の中に、『大槌島のニベ』が、ドカッ!と居座っているので、他の魚の釣り情報に魅力を感じない状態になっている。

ここ数日間の掲示板を見ると、釣友のみなさんのこまめな釣り情報に対し、まーちゃんのわがままな提案が目立っている。



寒い日が・・・   
   投稿者 まーちゃん  投稿日:2016年 2月25日(木)20時09分8秒

寒い日が続いています。釣友の皆様、いかがお過ごしでしょうか?
新聞や地域情報雑誌などの釣り情報ページを見かけました。『カレイは1日で1枚釣れるか釣れないか、田島の大波止でコノシロが5〜6匹。
アミエビを撒きながらの釣り。夜はメバルがポツリポツリ。』とのことでした。
横島の村上餌虫店からの情報にも、『コノシロが釣れていますよ。でも大漁になることはありません』とのこと。
けんしろうさん、田島・横島の近海で気になるような釣りはないでしょうか?
釣友のみなさん、おもしろい情報はないでしょうか?
今は、我慢の時期でしょうか。 ちょっと、出てみたい気分ではあるのですが・・・。
いや、やめときましょうか。


まだタチ魚が・・・ 投稿者:むむむ  投稿日:2016年 2月25日(木)22時05分3秒

秀丸のブログを見ていると、まだタチ魚が釣れてるようです。あとはメバルでしょうか。カワハギが釣りたいのですが、釣れる場所がわかりません。
この日曜日天気がよさそうですが・・。どうしましょうか。



すみません・・・  
投稿者:まーちゃん 投稿日:2016年 2月26日(金)20時03分54秒

釣友の皆様、むむむさん、すみません。また、今年もこの時季になると船長のわがままが出てしまいます。
むむむさんの情報(タチ・メバル・カワハギ)も頭上を通過してしまいます。その理由とは・・・。
そうです。大槌島のニベ釣りです。どうも気になります。釣友の皆様、今回はニベ釣りに付き合ってください。
出港は、2月28日(日)9:00〜ということに。
『しょうがないなあ、付き合ってやるか』という方は、ニベ用に金とシルバー系のジグ、150〜200gを数個と鯛サビキの準備をお願いします。
大槌島近海で鯛サビキの船団もできているそうです。遠方なので、他魚種も、できるだけ移動の動線に近いポイントで試してみたいと思います。
わがまま言ってすみません。また、今年も見るだけの釣りになってしまうかもしれません。付き合っていただける方、よろしくお願いします。


にべ釣りに     投稿者:むむむ 投稿日:2016年 2月27日(土)05時00分3秒

了解しました。にべ釣りに参加させてもらいます。前回にべ釣りの件が出たので、ボートフィッシングで確認しました。いつでもいけるように準備しています。
これも1年がかりのリベンジです。ぜひ釣り上げたいと思います。よろしくお願いします。




出港日とポイントが決まると、さっそく準備に取り掛かった。 

ここ2〜3日の間に、ニベポイントの情報を集め様子を確認する。 

ニベ情報は、ポイントの近くの釣り具店が良いだろうと、水島のタイムに連絡して尋ねてみた。

「まだ、しばらく釣れ続きます」とのこと。 まだ充分釣れているようだ。

ジグも、金色系と銀色系を中心に、150〜200gのものをそろえる。

『よし、これでその日のアタリの色を見極めて、どの色であっても対応できそうだ。大丈夫だ。』

また、『潮が速くても、緩んでも、重さで対応できる。』

さらに、ニベ釣り用の、ジグのアクションを近所の釣具店のご主人に伝授してもらった。

『よし、これで準備万端、ぬかりはない!』と、思う。 あとは、当日の潮が良ければいいのだが・・。

と、もう釣れるつもり?になっている。



8:05、準備した釣り道具を持って、出発する。 隣のおじさんは、今日は仕事があるそうで不参加だ。

出港の日は、気分も爽快に車を走らせる。 そんな気分でも、マリーナへ向かいながら思う。

『たまには、帰りの道中もこんなに気分良く運転したいものだ』と。 

長い釣り歴を振り返ってみても、満足できる釣りは、ほとんどない。 数字にすると、1%あるかないかくらい?

それでも、マリーナへ向かう道中は、胸が高まる。



今日は天気は良い。 昼間は暖かくなるらしい。 天気予報を聞くと、風が少し出るのかもしれない。

車を走らせながら、道路沿いの幟などを見ると、今は風はないようだ。 『風は朝から出ないか、風は昼からか』

やや遠方を見ると景色が霞んで見える。 『今日は、霞んでいる。 山立は、難しいかも』等々心配なことも浮かんでくる。





                         
                             
今日は、霞んでいる。(前方は松永貯木場)




8:25、柳津町の釣り具店「タイム」へ。

ニベ用ジグの準備を完璧なものにしておこう。 釣り具店のご主人と相談してみる。 

ご主人、「ニベのことは、よくわからんなあ。でもニベはグチの親分じゃけえ、虫餌でもなんでもええんじゃあないんかなあ」と。

『こりゃ、だめじゃ・・・、いや、そういうことか、なるほど。 虫餌でも釣れるが、ジグが一番釣れるということなんじゃろうなあ』と思う。

『もう少しジグを追加しておこう』と、ジグの棚を見回して、手頃な値段のジグを購入する。

他にも、青虫・氷も購入する。 氷は、大漁のあとの帰りにクーラーボックスへ入れるとしよう。

それまでは、クーラーボックスの中には、温かい缶コーヒー・お茶・弁当を入れておくとしよう。





                
             
柳津町の釣り具店「タイム」                                 追加したジグと青虫




次に、浦崎町のセブンイレブンに寄る。 いつもここで弁当などを購入する。

弁当、温かい飲み物、携帯用カイロ等購入する。




                         
                                        浦崎町の「セブンイレブン」




9:00前、ベラビスタマリーナ駐車場に着く。 

クーラーボックスの中にホッカイロを入れ、温かい飲み物と弁当を入れる。 

氷ブロックは、寒いこの時期に船に持ち込みたくない。 車の下へ、駐車場で待っておいてもらおう。 


9:00、マリーナの正面入り口へ。

むむむさんが一人で待っている。 ということは、今日も2人で出港ということだ。

海は、穏やかそうだ。 ただ、午後は多少風と波がでるかも知れない。

マイボートは、下架のあと、桟橋で給油中のようだ。 前回使用した燃料を補ってもらっている。





                
              
今日の海は穏やかそうだ                                マイボートは給油中のようだ




燃料は、しっかり満タンにしてもらおう。 今日は、遠方のポイントを予定しているので特にそう思う。

まあ、いつも燃料満タンで出かけるようにはしているのだが・・・。

今日のポイント、岡山の玉野沖の大槌島。 地図上で、このベラビスタマリーナから直線距離で60kmある。

実際それを移動するとなると、島や大型船を避けたり、途中で船団があれば寄り道したりすると距離は当然かなり増えるはずだ。

どのような走り方をすると効率的なクルージングができるのだろうか?

前回、200HP2サイクルエンジンで同じポイントに行った時には、100Lをかなり超えていた。

今回は、250HP4サイクルエンジンになる。 排気量は大きいが、4サイクルということで、やや燃費は良くなるはずだ。

ただ、その「良くなる」というのは、同じ排気量での話だ。 今のエンジンは、当然排気量が大きくなっている。

ボート屋さん「エムズマリン」のスタッフさんが、よく次のように言っている。

「排気量が大きくなると、少し低めの回転数でもスピードは出るので、抑えて走ってもスピードほど燃料は喰いません」と。

今日は、その方法を試してみよう。 最近燃料を意識するようになった。

それは、マリーナのガソリン単価と一般のガソリンスタンドのガソリン単価の開きができ始めてからだ。

昨年の夏頃?からガソリンスタンドのガソリンが、安くなった。 

一般のガソリンスタンドでは、103円ほどの頃もあった。 現在は、少し上がって110円くらいに戻ってきたが・・・。

ところが、このマリーナのガソリン単価は世の中の情勢に関係なく、ずっと162円だった。やっと、年末から140円まで下がった。

2月現在も、140円の状態だ。 ということで、この頃、燃費を意識するようになっている。

今日は、エムズマリンスタッフの方にアドバイスしてもらった走り方でクルージングしてみよう。



しばらく暖機運転をすると、回転数が700rpmに落ち着く。

9:10、マリーナスタッフにロープを解いて頂き、ゆっくり桟橋を離れる。 スタッフに見送りをしてもらう。





                
                
エンジンも落ち着いた                                  クレーン下を離れる




そうだ、GPSの設定をしておこう。 往路の航跡を赤色で記録する設定にする。

暗礁や島を避けた航跡を残しておくと復路に気を遣わなくて済む。

いつものように、マリーナ出口で向島の高見山を見る。 今日は、ハチカサノ瀬で山立をするときに四国の山並みが見えるだろうか?





                         
                                 
高見山がほとんど見えない




高見山は、見えない。 

ハチカサノ瀬で山立ができないのは当然だが、遠方へ移動するときに前方の島や他船が見えにくいのは困る。

このボートには、レーダーまでは設置していない。 やや不安な気持ちのまま出港する。

大槌島を目指して出港する。
 下地図のように一路東を目指す。

現在の海上は、穏やかで波もない。 波がないことは長距離クルージングをするにはもってこいだ。 

視界が良くないことは気になるが・・・。





           
                                   
今日の行程地図




さっそく回転数の調整をする。 エムズマリンスタッフさんのアドバイス通りでクルーズしてみよう。

回転をやや下げて・・・、スピードも25〜30Knotではなく、21〜22Knot(時速40km)ほどで、安定させる。

この状態で、燃料使用量が、29〜30L/時ほどになる。 このくらいが使用量と時間のバランスがとれているようだ。

この状態で、できるだけ蛇行しないで(もちろん他船や障害物は避ける)直進することを心掛ける。

いつか、イイダコ釣りに行ったとき、笠岡渡船の船長さんに、回転数・速度・燃費の関係について聞いたことがある。

船長「いつも26〜27Knotで走ってますよ。この500HPエンジンは、それが一番効率がいいですよ」と。

あたりまえだけど、船によって、エンジンによって、それぞれ効率の良い適正の回転数があるんだろうなと思う。

それと、笠岡港から笠岡諸島を巡る定期船の中で、高速船と呼ばれる船は、速度が22Knot以上でなければいけないそうだ。

時速で言うと、約40km/時ということになる。

今日、予定しているマイボートの速度は、これで言うとギリギリ高速船の速さで走ることになる。

昔、マイボートが200HPエンジンの時代、時速60km以上で突っ走っていたことがある。

海上での時速60km以上というとかなりのスピードだ。

時速60kmというと、Knotでは35Knot以上だったのかな? 燃料の無駄使いをしていたのだとつくづく思う。



すぐに、内海大橋が見えてくる。





                
               
内海大橋が見えてくる                               大きな台船を引いているタグボート




近づいてみると、タグボートが大きな台船を引いて移動している。 横を通過させてもらう。

内海大橋の下を通過すると、すぐ左の本土側の石積みの波止上には、釣り人が3本の竿を投げている。

今日は、8時が干底なので、今、ずいぶん潮は下げている。






                         
                                   
波止上の釣り人




すぐ、右側にフィッシャリーナが見えてくる。





                         
                                   
フィッシャリーナ




9:28、阿伏兎観音に、今日の航海の安全と大漁のお願いをしながら阿伏兎の瀬戸を抜ける。





                          





燧灘に出ると、やや波がある。 50cmにもならない波だ。 ここからさらに東へ進む。

引き続き、時速40km程で進んでいく。

9:34、左方向に仙酔島とつつじ島を見ながら東へ走る。





                         
                              
仙酔島とつつじ島を左に見ながら走る




今日は、このまま直進をして、白石島と北木島の間を東へ抜けよう。

9:45、梶子島が見えてくる。 今、干潮の時間帯を少し過ぎた頃だが、この島の北側広い範囲に干出岩が広がっている。

このエリアは気を付けないと、危ない。 これら岩が海中に没したら全く見えない。 

今までにも多くの船が座礁したであろう干出岩危険地帯だ。 この部分だけは、直進することはできない。

その一帯を、大きく北に迂回しながら通過する。 

9:52、やがて白石島と北木島の水道入り口にやってくる。





                         
                            
白石島と北木島の水道(金風呂水道)入り口





この金風呂水道では、2〜3艇の釣り船が何やら釣っている。 鯛狙いのようだ。

釣り上げる場面は、見ることができない。





                         
                                 
金風呂水道の釣り船




金風呂水道を抜けると、さらに東へ移動する。 今日の海は穏やかだ。 むむむさんとの会話でその話題が何度も出る。

「宮城道雄作曲の春の海は、こんな海をイメージしながらできたのだろうなあ」という会話が出るくらいの穏やかさだ。



ややスピードを抑えて航海を続けている。 金風呂水道まで40分かかっている。 

9:55、金風呂水道を抜ける。

金風呂水道を抜けると、また海だけの景色が続く。  目指すは大槌島。 まだ先は長い。 





           
                                   今日の行程地図





クッキリと見渡せる日だったら、このあたりから手島が見えるはずだが、今日はそういうわけにはいかない。

視界が悪い。 しばらく走ると巨大貨物船が見えてくる。 投錨しているのか動いているのか分かりにくい。

慌てて舵を切る必要があるほど近くはないが、遠方は見えにくい。

手探りに近い状態で、GPSをたよりに、ひたすら東へ進む。 やがて右前方に手島が見えてくる。

10:25、手島の北側を通過してしばらく走ると、やっと霞んだ瀬戸大橋が見えてくる。





                         
                                
かすかに瀬戸大橋が見えてきた




この辺りの海況は、よく憶えている。 昨年もこの辺りで、おっかなビックリクルージングをしたことをよく憶えている。

水深70mから一気に水深10mくらいまでの駆け上がりにビックリしたことを憶えている。

しかし、今年も同じところを通過し、昨年と同じようにビックリしている。

水深の高低差が70m以上のビックリ海域を通過し瀬戸大橋東側に出る。

瀬戸大橋を東側へ抜けて、右側後方を振り返ると、岩黒島の東側辺りに、超巨大船団ができている。





                         
                               
超巨大船団が・・、う〜、惹かれる




大きな船団の中に入れば、釣れそうな雰囲気が伝わってくる。

岩黒島近くの巨大船団の中に入って釣りをしてみるか、このまま大槌島へ行ってニベ釣りに挑戦するべきか?

協議の結果、またまた船長のわがままを通してしまう。 後ろ髪を引かれる思いで大槌島を目指す。

一路東へ移動する。



10:40、大槌島が近づいてくる。 今日は、大槌島の西側へ大きな船団ができているようだ。

えーっと、マリーナを9:10に出港して、今10:40。 ということは、所要時間は1時間30分ということかな。





                
               
大槌島が近づいてくる                                大槌島の西側にできている船団




無事、夢にまで見た大槌島(今日の行程地図@)に着くことができました。 すでに、これだけで達成感を味わっています。

いやいや、これで満足していては、いけない。 さあ、本番はこれからです。

今日は、昨年のリベンジも兼ねているのです。 頑張るぞ! 

船団の全体像を観察すると、北東から南西方向へ潮と共に移動をしている。 南西へ流されると、また北東へ移動し流している。



10:50、ジグを取り付け船団の北東方向から移動し始める。 回りの船を見ていると時々良型のニベが上がっている。

魚探を観ると、魚群の反応が映っている。 『お〜、いるいる、釣れそうだ』 期待感が高まる。





                         
                         
魚の反応が・・・、しかしこれはタチ魚の魚影に似ている?




しかし、魚探に映る魚影がタチ魚のように見えるのはどういうことだろう? ニベはこんなに見えるのだろうか?

『時々周りの船が、上げているのはニベだから、魚探に映っているのもニベなんどろうなあ』と、頑張る。

他の船を見習って、今日の釣りエリア内を繰り返し流してみる。 このポイントは、水深30m前後になる。





                
           
ポイントエリア内を繰り返し釣っている                             良型ニベを上げている船も・・・




何回流しても釣れない。 『当たりか!』と思えば、根掛かり。

『今度こそ・・当たりが!』と思えば、隣で釣っているむむむさんの仕掛けと絡まっている。

釣れる気配がない。 気がつけば、1時間以上が経過している。 当たりらしきものがない。

12:00、諦めムードになってきた。 すると、このポイントに来る途中、岩黒島東側にできていた巨大船団が気になり始めた。

このポイントが釣れないとなると、先ほどの岩黒島へ移動しようということになる。

あ〜、昨年のリベンジができなかった、残念! ニベは、また来年に期待するとしよう。



12:15、移動を始める。 

西へ移動する。 岩黒島東へできていた船団は、現在小さくなっている。 小さいどころか、10艇ほどに減っている。





                         
                                
巨大船団は、10艇ほどに・・・




観察してみると、サビキ仕掛けのような釣り方をしている。 時々、カサゴが上がっているようだ。

この辺りは、サビキ仕掛けで鯛が釣れているという情報もあったが、鯛が釣れている場面を見ることはできない。

12:30、マイボートからは、サビキ仕掛けを下ろしてみる。

このポイント(今日の行程地図A)にいる船は、どれも少しずつ、南方向へ移動しながら釣っている。

他の艇と同じように南方向へ少しずつ移動しながら仕掛けを下ろす。

12:45、むむむさんの竿が海中に引き込まれている。 

その様子を見て、「タマがいるなあ」と。 むむむさん「いらん、いらん」と。

やがて、上がってきたのは、スズキ。 まあまあのスズキが上がっている。 40cm以上ありそうだ。

『続けてくるか? いや、次は大鯛かな?』と、竿を持つ手に力が入る。 しかし、続かない。





                
               
カサゴを上げている




このポイントでも、釣れそうな雰囲気はない。 午前中、大槌島に行く途中にここで竿を出しておけば良かったのだろうか?

それも、結果論で、よく分からない。

このポイントは諦めて、次はハチカサノ瀬(今日の行程地図B)で試してみよう。 その後帰港することにしよう。

13:45、移動を始める。




           
                                   今日の行程地図




瀬戸大橋を東から西へ抜ける。 あたりまえだが、来る時とは逆のコースをたどることになる。

来るときは、水深70mから一気に水深10m弱までのかけ上がりがあった。 

その、ビックリ海域を今度は逆に進んでいく。 水深10mから一気に水深70mに落ち込む。 やはり気持ちのいいものではない。

ぞっ!とする。 しかし、船艇を破損するとか、船艇を岩にぶつけるという心配がないだけ落ち着いて操船できる。   

復路は、ひたすら西を目指す。

岩黒島を出発して、1時間が経過した14:45、走島の天女浜前を通過する。

この天女浜は、数年? 5〜6年? 6〜7年?前に台風で大きな被害を受けた。 砂浜から浸水し多くの民家が被害を受けた。

その後、浜の中央から右側に大きなコンクリート壁が築かれた。 昔の風情は無くなったが住民の皆さんは心強いことだろう。





                           
                               
     走島天女浜前




さらに、西へ走る。右前方に、赤いハチカサノ瀬浮標が見えてくる。 

四国の山並みを見てしまう。 しかし、いつもの山並みは見えない。 『そうか、今日は霞んでいて見えないんだ』

浮標が近づいてくる。 じゃあ・・・と、阿伏兎側の山並みを見ながらハチカサノ瀬浮標に近づいていく。

14:58、魚探を観ながら近づく。 水深26mからだんだん浅くなる。 ポイントのかけ上がりに近づいているようだ。

しかし、ここで魚が釣れる時は、このあたりから魚探にそれらしいものが映るはずだ。





                
               
ハチカサノ瀬浮標                           海藻らしきものだけで魚の反応がない





「鳴門船サビキ」を下ろしてみる。 釣れる気配はない。

しかし、アンカーを下ろす。 しばらくやってみることにする。 時折、魚探に魚らしき影が映る。 しかし、釣れない。

小イワシの群れか? 針にもかからないような小魚が魚探に映っているのだろうか?

魚探にも魚影らしきものは見えない。 近くの島も霞んでよく見えない。





           
           
仙酔島                              走島                              宇治島




15:45、今日の釣りを終了する。

1年前のリベンジどころか、今年も大槌島まで行って、周りの船が良型のニベを釣り上げるのを見ただけの釣りになってしまった。

アンカー撤収。

上げているアンカーに目をやると海面を漂っている小さなものが見える。 ??? 

半透明な・・・直径が、3〜4cmで・・・ゆっくりと流れて・・、いや、流されていく。





                
            
の〜んびりと・・・・ミニクラゲが




ボートの周りを、よ〜く観ると、けっこうな数のミニクラゲが漂っている。 

『へーえ、この時期のクラゲはこんなに小さくてかわいいのかあ。水槽に入れて飼育してみたいなあ』

そういえば、4〜5年前、職場の同僚にちょっと珍しい趣味の方がいた。

その人は、自宅の冷蔵庫にクリオネを飼育していた。 「もう何年も飼っている。餌はやらなくていい」と話されていた。

まだ、そのクリオネは元気なのだろうか。 クリオネ自体に驚いたのと、冷蔵庫でクリオネという意外な組み合わせにも驚いたことがある。



『ひょっとして、今年はクラゲが多い年かも?』 

『大きく成長したクラゲは、定置網や底引きの漁師さんにとっては迷惑なのかもしれない』



15:50、移動開始。 北西に針路をとり、阿伏兎の瀬戸目指して進む。 波はまったく感じない。 

16:05、阿伏兎の瀬戸入り口にやってくる。 阿伏兎観音に、無事航海できたことの御礼をしながら阿伏兎の瀬戸に入る。

一度、観音様に大漁の御礼をしてみたいものだ。





                
                 
阿伏兎観音                              観音様の外側には広範囲に敷石が積まれている




先日、Tさんから連絡があった。「久しぶりに獲物を拾いに行かないか?」と。 Tさんとは、この阿伏兎観音前の岩場にも何度か来たことがある。

海の獲物を拾いに行くのは、1年間に何度かあるマイナス潮の日が適している。 昔は時々漁をしていたが、ここ6〜7年、していない。

マイナス潮の干底には、この観音周りの岩場が広範囲に干出する。 

自分たち以外にもその漁をする人たちが集まるのだが、多くて5〜6人ほどだった。

90年代終盤になると漁獲物は、ほとんどナマコ。 赤も黒もいた。 サザエなどはほとんどいなかった。 アワビはいなかった。

ウニも少なかったが、まだこの頃は少しばかり獲れていた。 バフンウニも獲れた。 イシガニもたまに獲れた。 

珍しいものでは、クルマエビがいたことも。 普段は穫りにくい若布も、この日に限って簡単に穫ることができた。

最近はどうなのだろう? 観音様の外側には、岩場の浸食対策に石が敷かれているようだ。 

拾い漁をしていたエリアも今は敷石の下になってしまっている。



あぶと館周辺には、釣り人は見えない。 陸からも海でも釣っている人はいないようだ。





                         
                                     
あぶと館




阿伏兎の瀬戸をさらに進むと、陸側に釣りをしているボートがいる。 この時季、何を狙っているのだろうか。

カレイ・キス等だろうか? ややスピードを緩めるが釣り上げる場面は見ることができない。





                         
                               
能登原あたりで釣りをしているボート




           
                                   
今日の行程地図




さらに西へ走ると内海大橋が見えてくる。 

左方向には、底引漁を終えて網洗浄中の漁船がいる。 今、底引きにはどんな獲物が獲れるのでしょうか。





                
                
底引き網漁船                                     内海大橋が見えてくる




内海大橋に近づいてみると、田島側の橋脚から少し離れた辺りに釣り船が見える。 本土側の石積みの波止には釣り人はいない。





                
                
何を釣っているのか?                           誰もいない石積みの波止




内海大橋の下を通過する。 マリーナへ帰港の連絡を入れる。「5分後に帰港します」

右方向に(株)常石造船の貨物船を観ながらマリーナ目指して走る。





                





やっと帰ってきました。 地図上で片道の直線距離が60km。往復120km。 

途中、ハチカサノ瀬など釣りポイントなどへ行ったり、危険エリアを迂回したりしたこと等を考慮すると、150kmほど走っているだろうか?

今日、同乗して頂いたむむむさん、ありがとうございました。 お疲れ様でした。

今日は、またまた、「見るだけの釣り」になりましたが、大槌島に行ったことで納得できました。

さて、次は、何を狙いましょうか?

今、気になっているのは、「鯛」と「フグ」です。

今日の行程地図の「燧灘」という文字の近くで「鯛」を狙ってみる。

その「燧灘」のすぐ下に消えている島の周りと地図から下にはみ出した辺りにある島に行って「フグ」を狙ってみたいと思っています。

釣友のみなさん、どうでしょうか? フグは人気ないですかね?



16:15、マリーナへ入ります。





                         
                                  
 マリーナへ帰港




                





                         
                                
    マイボート上架




                         
                               
今日も足取り重たく上陸する




マイボートをクレーンの下へ入れ、上架してもらいます。

今日も、見ただけの釣りから帰港し、元気なく上陸です。



話は替わりますが、最近大変な事態になっています。 漁協の話です。 漁協と言っても海ではありません。 川の漁協です。

自分は、芦田川漁協の組合員です。 活動資金がありません。 活動ができない状態です。 そうなると組合員がやめていかれます。

現在、組合員が減り過ぎて出資金が返金できない状態です。 

「そういう状態なら早く脱退した方がいい」と、ますます脱退に拍車がかかっています。

その結果、さらに資金難になっているようです。 アユやアマゴの放流も計画通りできません。

今年度は、鑑札もできていない状況です。 組合員の鑑札がないのでアユ漁もカニ籠漁も何もできないのです。

3月1日解禁のアマゴ漁の鑑札もできていません。 今年度の総会の案内もありません。

ここからは、誤解のないようにお読みください。 『決して許されていることではない』ということを確認の上での話ですが・・・。

鑑札が発行されていないということは、形の上では「鑑札無しでアマゴを釣りに行っても、いい」ということになるのです。

もし、鑑札なしでアマゴを釣っていて、それをとがめられれば、「鑑札を購入しようと思ったが鑑札がないのです」と、正当な理由があるのです。

組合員が、そんなことを言ってはどうかと思いますが、無許可でアマゴ釣りができるわけです。

ただ、資金不足で例年通りのアマゴの放流はできてないと思いますが・・・。

自分も、3月になったら、川釣りの専門家とマル秘計画を立ててみようかと思います。 



後半、ちょっと過激な内容になりましたが、釣友のみなさん、また海の方もよろしくお願いします。

一応、今日の釣果を載せておきます。




                              今日の釣果



             
                                    スズキ(45cm)




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