181224
前回の釣りは、10月28日。 因島東海岸でタチウオ狙いの出港だった。
キスが少々釣れただけの釣りになってしまった。 『次回はタチウオが釣れる状況になっているだろう』ということで解散した記憶がある。
しかし現在、タチウオの情報を集めても、いい情報はない。 だれに聞いても、『今年は釣れない。このままシーズンが終わるのではないか』
というような元気が出ない情報ばかりだ。
そのような、タチウオ絶不調の中、今日タチ狙いに出港する。
出港スタッフは、むむむさん・たーさん・船長の3人。
8:10、船長は府中のハローズでたーさんと同乗し、ベラビスタマリーナへ向かう。
マリーナへ向かう途中、いつもは、まだ出港もしていないのに、大漁になるに決まっているような話になる。
しかし、さすがに今日は、「釣れるかなあ?」と不安感いっぱいの話に終始する。
8:35、柳津町の釣り具店『タイム』に立ち寄る。
釣り具店「タイム」
ここでは、タチウオがいなかった(タチウオの反応がなかった)時のために、鯛サビキ仕掛けとキス狙い用の青ムシと氷を購入する。
8:45、我々のエサ、いや弁当を購入するために、コンビニ(セブンイレブン)に立ち寄る。
この店は、前回の釣りの時には、大通りを入った所にあったが、今日は、移転して大通りに面している。
店内に入ってみると、『広い! 広いイートコーナーもある!』 ずいぶんゆったりとした印象がある。
ここで、昼食用の弁当・ペットボトルなどを購入する。
コンビニを出たところで、携帯が鳴る。
むむむさんが、マリーナから電話をしてくれたようだ。
『今日、出港することをマリーナスタッフに伝えておこうか?』という内容の電話だった。
自分が、朝8:30にマリーナへ予約の電話を入れておこうと思っていたが、まだしていない。
むむむさんに『まだ連絡していないので、出港の連絡をして下さい』と、お願いする。
さあ、ベラビスタマリーナ目指して移動する。
8:56、ベラビスタマリーナ着。
先ほど、むむむさんがマリーナスタッフに出港の連絡をしてくれていたので、ボートは下架され給油中のようだ。
マリーナの海上保管艇 給油中のマイボート
給油が終了する。
スタッフ全員が乗り込み所定の位置へ。 エンジン始動。 軽快にエンジンがスタートする。
3分ほど暖機運転。 その間に、今日の行程を再確認する。 いくら釣れていなくても、『先ずはタチ狙いで・・』と。
9:10出港桟橋を離れる。
マリーナスタッフのみなさんがロープを解いて見送りをしてくれる。
陸上保管艇 クレーン下を離れる
クレーン下を離れると、陸上保管艇が遠くなっていく。 遊覧飛行艇は点検整備中かな?
点検整備中?
正面の高見山を見ると、クッキリ見えます。
タチウオの良い情報はありませんが、先ず因島へ行ってみましょう。
タチは良くないという状況を覚悟して、タチを狙いに行くのは、気持ちが乗りませんが、一応行ってみましょう。
マリーナを出て、すぐに西へ向かう。 いつも、百島の別荘群が気になる。
夏場は、宿泊して釣りを楽しむ人もいるようだが、この時季は、閑散としている。
別荘群前の浜にも、人影は見えない。 満越方向を見ると岸沿いで釣りをしているボートがある。
キスかギザミ狙いでしょうか?
百島貸し別荘群 釣りをしているボート
加島と百島の間を南へ進むと、すぐに因島が見えてきます。 「う~ん」、『やはり船が少ない』 船団らしきものはありません。
2~3艇の船が見えます。
因島の岸寄りに2~3艇の船
9:30、因島東側ポイント(上地図or下地図の①)に近づいてみる。 3艇の船がタチウオを狙っているようだ。
右前方に2艇のボート 魚探の反応も、パッとしない
これらの2~3艇は、みなさん、タチ釣りのようです。
しかし、どの艇もタチを上げている様子はありません。 魚探には、申し訳程度に底の方にタチの反応があります。
マイボートでも、水深45~50m辺りで魚探の反応を見ながら、タチの魚影がなくなると移動を繰り返します。
一度、たーさんの竿にアタリらしきものがありました。 仕掛けを上げてみると、餌のイワシ一部分をかじりとられていました。
それを確認したマイボートスタッフ一同、釣れるかもしれないと、力が入ります。
しばらく、がんばってはみたものの、釣れません。 アタリもありません。
10:15、スタッフ一同、諦めました。
次は、何を狙う?
「せっかく、ここまで来ているので佐島沖のタチウオポイントも試してみよう。だめなら、佐島あたりでキスが釣れるかもしれない」と、
佐島沖に決定。
今まで、自分は佐島沖に移動する時には弓削島の南海岸沖を移動していた。
弓削島の北側を移動するのは、浅瀬がありそうで恐かったのだ。
今日は、意を決して北側を通って佐島まで移動してみる。 弓削島の北側航路に入る。
弓削島北側航路は、自分が勝手に浅瀬があると思っていたが、多くのボートや貨物船も航行している。
水深も、一番浅い所で、13mと表示された。 『な~んだ、普通の航路なんだ』と安心する。
以後は、こちら弓削島の北側を航行することにしよう。 こちらの方が波も小さくていい。
ただし1箇所、びっくりするところがある。弓削港の前を通過して橋脚の下を抜けた直後に水深が極端に浅い部分が2~3箇所ある。
初めて通過すると、ちょっとビックリな航路です。 でも、眠気覚ましにはいいかも。
燧灘に出て、しばらく進む。
10:40、佐島南ポイント(上地図ポイント②)に着く。
この海域には、10艇ほどのタチウオ狙いだと思われる艇が、流し釣りをしている。
魚探には、タチウオの反応がある。 気分も新たに頑張る。・・・・・頑張る。 しかし、釣れない。
他のボートを観察すると・・・・・、釣り上げている光景を観ることができない。 他のボートも、全く釣れていないようだ。
ここの船団の中に、あの有名な『秀丸』の?号艇を見ることができる。 しかし、その艇も釣り上げる場面を見せてくれなかった。
10艇ほどの船が、頑張っている。 しかし、釣れる場面を見ることができない。 マイボートでも、釣果はない。
1時間余り経過したが、まったくダメ!
11:45、このポイントはやめよう。 次に移動しよう。
海に出たら、毎回竿を出したいポイント、ハチカサノ瀬へ移動してみよう。
この佐島沖ポイントからハチカサノ瀬ポイント(上地図の③)まで、直線距離にして約25km。
11:50、ハチカサノ瀬ポイントへ移動を始める。
今日は、海上の波は穏やかだ。 海上移動は、しやすい。
前回(10月28日)の出港時は、高波に悩まされた。
特に、帰港時、走島から阿伏兎ノ瀬戸に入るまでの間、高波(荒波)にボートは木の葉状態で、もてあそばれた。
よくぞ、転覆しなかったものだ。
あの日のことを思うと、今日はウソのように穏やかな海だ。
進行方向右側を見る。
昔、職場の先輩方に、メバルの夜釣りに度々連れて行ってもらった豊島・高井神島・魚島がすぐそこに見えている。
自分が20代の頃、40~50代だった釣りの大先輩方に、定期船で夜釣りに連れて行ってもらった。
その先輩方は、みなさんお亡くなりになっている。
このように近くで、昔、釣りを楽しんだ島々を眺めると、当時の様々な楽しい、そして、ちょっと危険な記憶も思い起こされます。
危険な記憶については・・・・、また機会があれば紹介を・・。
懐かしい豊島(左)・高井神島(右)・魚島(中央)が、よく見える
ボートは、快調に走る。 と、言っても陸上の車でいうと、時速40km程度です。
でも、海上を走る小型船舶では、この程度が適度な速度です。 波があると、波の衝撃が激しいので極端に減速します。
船内では、次の「ハチカサノ瀬」に期待が持てる話題で盛り上がります。
快調にクルージング中
さて、目的ポイントに近づいて分かりました。
自分の感覚でボートを進めていると、進路が宇治島方向へ偏っていました。
ハチカサポイントは、地図でいうと走島南端の真西に位置しています。
直前で進路を修正して、ハチカサポイントへ近づきます。
12:20、ハチカサポイント着。
1艇、先客がボートで掛かり釣りをされているようです。
マイボートも、今日は掛かり釣りをしようと思います。
この狭いポイント(ハチカサノ瀬は広くても釣れると思われているポイントは狭い)で、2艇が掛かり釣りをする時には気を遣います。
お互いのアンカーロープの方向・潮流・風を考慮してアンカーを掛けます。
船艇が接触したりアンカーロープが絡んだりなどのアクシデントを避けるためには、慎重な位置どりが必要です。
掛かり釣りをされているボート
自分が、ハチカサで釣りポイントを決める方法は、
四国の「○○○○○」とハチカサノ瀬浮標が重なって見える位置で、水深が約○○m辺りになるように船を固定します。
当然、その日の潮などでも変わってきますが、基本は前述の事項で決めています。
この日も、そのようにボートを掛けようとすると、先客の方のボートに限りなく近づいてしまいます。
ひょっとして、ここで釣りをされる方は、みなさん同じような方法でポイントを決められているのでしょうか?
仕方なく、先客の方に迷惑にならないように、いつもより浮標寄りにボートを掛けます。
ハチカサノ瀬浮標
いつものポイントより、少しずれたところで竿を出すことになった。
スタッフのみなさんと一緒に、仕掛けを投入する。 船首で釣りをしている自分の竿先が微妙に揺れている。
数秒待つ、竿先が数cmほど曲がる。 軽く合わせる。 と、心地良い振動が竿を持つ手に伝わってくる。
すぐに、『大きくはないな』と分かる。 上がってきたのは、20cmほどのアコウ。
スタッフのみなさんも、餌を変えたり、仕掛けを変えたりと、工夫をしながら頑張っている。
このポイントの先客の方も、静の釣り(じっと我慢の釣り)で頑張っているが、なかなか釣果を見ることができない。
しばらくすると、スタッフから「ぼちぼち宇治島へ行ってみるかな?」という声が・・・。
そうなんです。
実は、前回(10月28日)の釣りで、釣れそうなポイントを見つけていたのです。
この日(10月28日)は、西の風がとても強く、風裏でなければ釣りができない状態でした。
西の風を避けるために立ち寄った宇治島の東側海域。
魚探の反応も良く、他のボートも集まって来て、釣れる雰囲気があるポイントでした。
しかし、風裏でありながら強風が巻き込んでくるポイントでした。
アンカリングが難しく、結局、掛かり釣りができませんでした。 前回(10月28日)、未練を残して撤退したポイントです。
10月28日、掛かり釣りができなかったポイント(この画像は10/28撮影)
今日は、前回のリベンジも兼ねて、宇治島東側海域での再挑戦になります。
13:50、宇治島目指して移動を始めます。
宇治島の北側から回り込んで東側を目指します。
宇治島の北側から回り込む
14:10、宇治島東側沖到着。
今日は、ここに他のボートはいない。 お目当ての黄色ブイ前に到着。
さっそく、魚探で海の中を確認します。
魚探には、中層と海底に魚の反応が・・・
14:20、魚探には、魚群の反応があります。
さっそく、仕掛け(サビキ)を投入します。 すぐにアタリがあります。 竿先をグ~ンと海中へ引きずり込むような引きです。
しなっている竿を上げてみると、10本の針ほぼ全てに魚がかかっています。
釣り始めの会話を再現すると・・・・
「なに?!!」
「えっ!? ママカリ? いやいや・・・サバ?・・・、サバ、サバ! 」
「全部ついとる!!」
「こりゃあ!、こりゃあ・・・、あれよ! え~っと、イワシ、イワシ!」
ボートの中は、次々と上がってくるイワシの釣果に大興奮です。
船内のスタッフ3人、総動員で釣り上げたイワシに手をかけます。 イケスは、イワシでいっぱいに・・・。
このバタバタ騒動中に、ふと走島方向を見ると、のんびりと巡視船が航行中。
巡視船が航行中
ライフジャケットを着けていないスタッフは、またまた慌ててライフジャケットを着用しながら、イワシを釣り上げています。
残念ながら、この大漁場面を撮影することができません。 釣りと釣果の対応でデジカメを持つことができません。
ず~っと釣れ続いています。 さすがに、疲れてきました。 イケスの中は、イワシでいっぱいです。
新鮮なイワシの魚体の色は、「ディープブルー」なんですね。
イケスには、鮮やかなディープブルーのイワシで、いっぱいになった。
誰からともなく、もうそろそろ終わりにしようかという雰囲気になる。
15:10、終了。
終了して、気づく。 この50分間の爆釣タイムの写真を撮ってない。 いや、撮れなかった。
う~ん、残念! 大漁の雰囲気を醸し出しているベストショットは、たくさんあったはずだが・・・。 残念!
今日の釣りは、朝からず~っと、ハズレだったが、最後の最後に大当たりだった。
『へ~、こんなこともあるんだ』と。 釣りの面白さ、意外性を改めて実感する。
15:20、マリーナへ向けて移動を始める。
タチウオには、ふられたものの、久しぶりの入れ食いタイムを満喫しながらの大漁。 大漁後のクルージングは気分がいい。
宇治島から、阿伏兎の瀬戸入り口を目指して移動する。
しばらく走ると、右方向に仙酔島が見えてくる。
右方向に仙酔島を見ながら本土を目指す
15:45、阿伏兎の瀬戸に入る。 阿伏兎観音に大漁のお礼をしながら、阿伏兎の瀬戸に入っていく。
阿伏兎観音 あぶと館
最近は、あぶと館周辺で釣りをしている人を見かけることが少なくなった。
しばらく走ると、内海大橋が見えてくる。 今日のスタッフ、むむむさんは、この下の海に突き出た波止でよく釣りをするそうだ。
内海大橋下を通過すると常石造船が見えてくる。
完成間近の貨物船
やがて、ベラビスタマリーナが見えてくる。
15:55、やっと帰ってきました。ベラビスタマリーナ着。
ベラビスタマリーナ 高級宿泊クルーズ船「ガンツウ」
今朝、出港する時には、高級クルーズ船「ガンツウ」は、ありませんでしたが、現在はマリーナへ帰港しています。
今日、我々がクルーズ中にどこかで見かけて、「一度、あんな船でのんびりしてみたいなあ」と、話した記憶がありますが、
どこだったでしょうか? このガンツウは、22日に出港して、瀬戸内海2泊3日のクルージングを終えて、
今日、24日に帰港したのだそうです。 でも、1泊50~70万円使うなら他のことに使った方がいいかもしれませんね。
後日談:我々が帰港する数時間前に、週刊文春の記者が、ここベラビスタマリーナで、2泊3日のクルージングを終えて
「ガンツウ」から下りてきた2人の男女に突撃取材をしたそうです。 詳細は、週刊「文春」を。
今日は,久々の大漁、欲を言えば、種類が違う今日の狙いだったタチウオの方が良かったのだが、今日はイワシで納得しよう。
さて、上陸後は、マリーナスタッフに船艇上架をしてもらいます。
上架されているボートを見て思う。 今日は、最近に珍しく、ずいぶん長距離を航行した。
陸上の距離でいうと、90kmほど航行している。 いつもの2倍くらいになるかな?
しかし、エンジンのガソリン使用量表示は、そこまでになっていない。 ということは,クルージングがうまくなったということ?
いつもの出港より、やや多めという表示になっている。 ちょっと不思議です。
次回からも、今日くらいの回転数でクルーズするといいのかもしれない。
新発見というか、新しい気付きです。 次回の出港時に参考にしたいと思います。
上架中のマイボート
その後、出港スタッフで、船艇掃除・エンジン洗浄・ゴミ処理・釣果の仕分けを。
今日は、「大漁」&「省エネクルージング」で気分良く終了することができます。 次回も宜しくお願いします。
イワシ(20cm)160匹、鯛子(18cm)1匹、アコウ(20cm)1匹