手打ちそば華福へ   110206


新聞で見かけた華福の紹介記事に惹かれてしまった。 

午前中の農作業を終えるとすぐに神辺町東中条目指して車を走らせる。 

事前に調べて、中条小学校の近くであることを確認している。 

近くまで来ているはずだが店がない。 通りがかりの人に聞いてみる。

まだ、分からない。 華福へ電話をする。 店の場所を丁寧に教えていただく。


        


店に着く。 ここは初めてでは分かりにくいところだ。 

店主の福島花子さんは30年前から趣味でそば打ちを始めたそうだ。 

北広島町のそば打ち名人、高橋邦弘さんのもとで本格的に修業し豊平流そば打ち3段位を取得したそうだ。

3年前、旧宅を改装し「手打ちそば華福」をオープンさせた。

一番粉を使ってそばを打つ。 一番粉とはそばの実の中心部分だけを使用するので、そばとしては贅沢な部類に入る。

麺の色は白い。 また、粘りが少ないのでつなぎを使用しないと麺になりにくい。 


        


店にはいると、気取った雰囲気はない。 普通の食事処という感じだ。

何をお願いしようか。 ざるそば? 割子そば? と見ていくと、「そば定食」とある。 そのボリュームに惹かれ定食をお願いする。

5分後、そば定食が運ばれてくる。


              


温かいかけそば・雑穀米・ゆずそば豆腐・鴨スモーク・山芋の揚げ物・みかん・漬け物で、しめて800円なり。

さっそく、かけそばからいただく。 一番粉で打ったそばはつなぎを使っていないそうだ。

しかし、しっかり腰のある麺になっている。 おつゆは京風のやさしい味。 ヘルシー感覚の昼食だ。

続いて、そば湯と出汁が出てくる。


              


湯飲みに、そば湯を入れ出汁を適当に入れ口に運ぶ。

ここの出汁やそばつゆは化学調味料が入っていない出雲の醤油を使って調合した自家製のものだそうだ。

店主は、「そばは温度や湿度によって打ち方が微妙に違う。そんなところがそば打ちのおもしろさです」という。 

自分は、そばの栽培はしたことがあるが、そば打ちの経験はない。 当然だが、そば打ちも奥が深そうだ。

備後地方で、そばのうまい店は少ない。 そばは根付かない地域なのだろうか。

昔、駅家町近田に「出雲」という、うまいそば屋があった。 本格的なそばを出していたが、客が入らなかった。

福山駅前の繊維ビル内にあった「大黒屋」は、今どこに移転しているのだろう。

午後のひととき、「そば」について思いを巡らせる時間を持つことができた。


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