雛祭りと節分草       130303



毎年この時季になると節分草が気になる。 2月中旬頃から節分草情報を気にしていた。 

今年は、厳しい寒さの影響で開花が遅れているらしい。 しかし、すでに3月を迎えた。 もう咲いていることだろう。 

13:30、節分草の自生地がある庄原市総領町に出かけてみる。




途中、上下町の町並みに入ると、多くの車と人が気になる。 そうだ、ちょうど上下は今、「上下ひなまつり」で賑わっている。

せっかくなので、このひなまつりを見てみよう。 広島銀行上下支店の駐車場に車を停めさせていただく。

さっそく商店街の通りへ出てみる。 多くの人で賑わっている。 上下の商店街がこんなに大勢の人であふれているのを見るのは初めてだ。







                






上下町ひなまつりは今年で8回目を迎える。 商店街や民家約100軒にひな人形が飾られている。

3月2日・3日は、露天などが立ち並ぶ「でこ市」が開かれている。 多くの人が地元の新鮮野菜や手づくり品などを買い求めている。






                






上下画廊には、約1500体のひな人形が部屋いっぱいに並べられ訪れた人が華やかな雰囲気を満喫している。

毎年、この上下画廊はひなまつり期間中の人気スポットになっている。 

ここ上下画廊のママさんも「上下ひなまつり」の起源や歴史について訪れた人に熱く説明されている。






                






                






ひな人形だけでなく、天井からつり下げられているものも迫力がある。 

上下ひなまつりも、年々規模が拡大しているようだ。 雛人形の数も協力している民家の数もかなり増えているのではなかろうか。



今日の「でこ市」イベントの目玉は、「翁座」。 

この翁座とは、中国地方で唯一現存する大正時代の芝居小屋である。 建築当時の趣を伝える翁座の館内が数年ぶりに公開されている。

翁座の開館は3月24日までの土・日のみらしい。 しかし、今日は節分草も見に行かなくてはならないので翁座の館内見学はパス。






                






この翁座では、往年の大スターである鶴田浩二や高田浩吉らも出演したそうだ。

自分が幼少の頃、この建物は朽ち果てていたが、数十年ぶりに見る翁座は、現役の芝居小屋に生まれかわっている。

上下ひなまつりは、今月24日まで行われる。




さて、節分草を求めて総領町へ移動しようと車を広銀の駐車場から出す。 

すぐに気になるものが目にとまる。 福塩線上下駅前にある蕎麦屋さんだ。 緑の大きな暖簾が気になる。

上下駅の駅舎に「手打ち そば」の暖簾が掛かっている。 






                






惹かれるように、蕎麦屋に入る。 中では、そば打ち中だ。 お品書きを見る。 「大名そば」「かけそば」・・・・

あまり空腹感はない。 雰囲気で入店してしまったので、軽く「かけそば」にしよう。






                






駅の切符売り場のようなところで「かけそば」の食券を買う。 ”蕎麦屋”から外を見ると隣に駅のホームが見える。

しばらくすると、かけそばが運ばれてくる。






                          






駅舎のような蕎麦屋さんで味わう「かけそば」は、うまい。 本格的な味だ。 シンプルな「ざるそば」があれば味わってみたい。

そば職人さんのそば打ち作業を見ながら食べるそばは、また格別だ。



こんどこそは総領町を目指して移動する。 上下から庄原方面へ移動する。 総領町へ入りしばらく道なりに進む。






               






やがて、予定している節分草の自生地「領家八幡神社」(リストアステーションの東1km)の鳥居前に到着する。






                






鳥居を入り、左方向に斜面を登ったところに節分草の自生地がある。

斜面を登りかけると開花した節分草が見えてくる。 今年は多くの花が開花している。 ちょうど今が見頃の状態だろう。






                






                






次に、節分草の自生地「リストアステーション」を目指す。 西へ1kmほど移動するとリストアステーションだ。

今年の「節分草祭り」のポスターに目がいく。 毎年このポスターに使用されている写真のうまさに感心する。

やはりこのポスターのような写真を撮ろうとすると一眼レフカメラを持参することが必要になる。 簡単デジカメではまずい。

ドームの中に入ってみる。 節分草の生態図を見ると、節分草は何年もかけて成長することがよく分かる。






                        




中央の3つプランターを見ると、植え付けた年ごとに平成22年・23年・24年の節分草がある。

これを見ると1年ごとの成長の様子が分かる。






                






また、開花状況案内板には、周辺の自生地の開花状況が一目で分かる丁寧な地図が載っている。

次に川向こうの節分草と福寿草自生地の様子を見てみよう。






                          
                                      
この橋を渡って行く






橋を渡って右に節分草の自生地がある。 ここはほとんど開花していない。 つぼみをひとつやっと見つけることができる。






                
               
この斜面にも節分草は見えない                                           やっと見つけた節分草のつぼみ





次に、福寿草の観察をする。 これは遠くから見ても鮮やかな黄色が浮き上がっている。 満開状態だ。






                






この福寿草について興味深い話を聞いた。 「総領町の福寿草」と聞くと、もともと総領町に自生していたものだと思っていた。

ところが、この福寿草は、北海道の北見福寿草をここへ移植したものだそうだ。 もともと総領町に自生していたものではないそうだ。

北海道とこの総領町の土壌や気候が合っていたらしい。 この話は意外なものであった。



節分草と福寿草を観た後は、お土産物を見てリラックスしよう。 ここには総領町らしいおみやげがたくさんある。





                 





                 





今日は、上下ひなまつりの雰囲気を味わい節分草を観察することができた。

上下ひなまつりは、年々訪れる人々が増えて展示されているものの数も質もレベルアップしているようだ。

上下町のみなさんのまつりにかける思いを感じることができた。

節分草は、例年にない寒さのせいで開花が遅れていたが、この時期になり、やっと例年並みに開花しているようだ。

自生地の斜面一面に開花している節分草は見応えがある。


                                      topicspageへ