盆の墓掃除       130812   




お盆がやって来る。 先祖のみなさんが一年ぶりに我が家に戻ってきて3日間ゆっくり過ごし、盆が終わるとまた帰って行く。 

我が家に帰って来やすいようにと、家の周りの雑草を刈り取り、目印にロウソクを灯す。 

また、早く帰ってこられるように、キュウリに箸を4本刺し早馬に見立てて置いておく。 

盆の終わりには、帰路がよく分かるようにとロウソクに灯りをともす。

また、なごりを惜しんでゆっくり帰ってほしいと、ナスに割り箸を4本刺し牛に見立てて置いておく。

このようなお盆に関する日本の風習はおもしろい。 

地方によっていくらか違いはあるらしいが、「いますがごとき盆祭り」という気持ちは、

日本の他の伝統行事にも通じるものがあるようだ。 大切にしたいものだ。



10日ほど前に、墓掃除をしたが、今日墓に行ってみると、また雑草が生えている。 草取りをする。

暑い。 今日も昼間は、35℃を超えていたのではないか。 わずかな除草作業でも汗が噴き出す。

我が家の墓地は、2箇所に分かれている。

ひとつは、江戸時代末期までの墓、もうひとつは、明治時代以降からのもの。






                






江戸時代末期までのものは、文字がほとんど読めない。 わずかに読めるのが、「天保」「天明」「享保」くらい。

名前も読めない。風化が激しい。

西暦で表すと何年頃だろうか。 調べてみる。

享保:1716年〜1736年の21年間   天明:1781年〜1789年の9年間   天保:1830年〜1844年の15年間

こうしてみると、現代の元号の時代よりもずっと短期間のようだ。

「享保」より古い墓石の文字は読むことができない。 なんとか読む方法はあるのだろうか?

どのような時代を生きた人が葬られているのだろうか。 先祖のみなさんの当時の生活を知りたい気もする。



明治時代以降からのものは、まだ墓石の文字を読むことができる。

しかし、名前を見ても、生きた時代が違うので、もちろん会ったことがない人がほとんどだ。

曾祖父の名前を見て曾祖父の弟を思い出す。 曾祖父の弟は、若い頃、姫路に行き生活を始めたと聞いている。

曾祖父の弟は長命であった。 

自分が中学生の頃、彼は、姫路から自分の子供や孫・曾孫数十人でバスを仕立て、実家である我が家を訪ねて来たことを記憶している。 

今、姫路では、彼の子孫が10軒以上になっていると聞く。 機会があったら訪ねてみたいものだ。



等々、いろんなことを思いながら墓掃除の仕上げをする。

普通なら、花立てに、シキビなどの花を立てる。 しかし、この暑さの中少しでも長持ちしたほうがいいので明日の朝、花を立てよう。


                                   


一夜明けて、13日早朝、墓地へシキビを持参する。 まだ花を立ててないのは我が家の墓地だけのようだ。

さっそく、古い墓地からシキビを立てる。





                






また、夜にお参りすることにしよう。






                






夜に、お参りし,線香と灯明を灯す。 これを15日まで続ける。

先祖のみなさん、帰ってこられていますか?  ゆっくりしていってください。


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