機雷爆破処理に思う       130814



8月14日(水) 毎日新聞より

海上自衛隊下関基地隊は13日、関門海峡で発見された機雷(長さ約2メートル、重さ約900キロ)を関門橋の北東約6キロの水中で爆破した。

水深15メートルの海底に固定した機雷に8キロの爆薬を仕掛け、300メートルの電線でつないで発火。

高さ100メートル以上、幅約60メートルの水柱が上がった。

6月29日にしゅんせつ業者が見つけた機雷で、太平洋戦争末期に米軍のB29爆撃機が投下したものという。

基地隊は人家に影響が及ばないように移動させた上で、この日は掃海艇2隻が出て、陸上の支援要員を含め総勢約100人が参加。

午前10時半に爆破されると、周囲に「ドーン」という音が響き、振動は爆破地点から約500メートル離れた海上にいた報道陣にも伝わった。

基地隊は「無事成功した」と説明した。






                         





 昨日、関門海峡で6月に見つかった大戦中に米軍が投下した機雷が無事爆破処理された。

70年近い昔の遺物が、現在も平和な海を脅かしている現実を実感することができた。

また、今回は無事処理できたことは良かったが、残りの機雷も早く安全に処理することはできないものだろうか。

このニュースには、多くの船舶が航行できなかったり、多くの住民が避難したり、まだ多くの機雷が海底に残っているなどの報道はあった。

しかし、釣り師・川漁師の肩書きを持つ船長としては、この報道内容には欲求不満が残った。

 昔、川や海では様々な漁が行われていた。 

川や海に網を仕掛けておき、その網に魚を追い込むために石を投げ込んだり水面を竹の棒でたたいたりする追い込み漁。

岩の下にいる魚を獲るために大きな石を、魚がいる岩にぶつけ、魚を失神(気絶)させ浮かび上がったところを拾っていく方法。

また、違法とされている漁で火薬を川や海に投げ込んで爆発させ失神して魚を浮かび上がらせる漁もあった。

変わったところでは、電気を使って魚を感電させる方法。

これは、釣れたマグロなどの大型魚を船内に取り込む時に電気ショックで失神させる時に使われている。

40年ほど前まで芦田川でも行われていた。 もちろん危険な漁なので違法とされていた。

川に入って濡れた体で強い電気を使い漁師も感電し亡くなる事故も多かったと聞いている。

やはり、生活がかかっている漁や楽しむためのフィッシングで危険な漁があってはいけない。 安全な漁を心掛けたいものだ。



 この機雷を爆破処理したニュースを見て、欲求不満というか、もっと知りたいと思ったことは・・・・、そうです、魚のことです。

900kgもある機雷とそれを爆発させるために取り付けた8kgの爆薬が水深15mの海底で爆発した。

陸上の人や車、海上の船舶は避難している。 

しかし、海の魚たちは、当然避難していない、何も知らされていない、不意打ちの大音響と衝撃である。 

水中の衝撃伝達は速い。 空気中のようにのんびりではない。 瞬時に、ほとんど同時に広範囲に伝わる。 

半径10km? 数10km?の魚たちは爆発と同時に強い衝撃を受け失神し浮かび上がったことだろう。 

失神しなかった魚たちは爆発物と反対方向に全力で逃げたに違いない。 

考えるに、それを予想して規制海域の外側でも浮かび上がってくる魚たちをすくい取ろうと待ち構えていた漁師さんや、

逃げてくる魚を獲ろうと網を張り巡らせていた漁師さんなどもおられたのではないか。

そういう漁業に及ぼしたニュースや漁業関係者の対応に関するニュースががまったくなかったことが残念だ。

小石で衝撃を与えて漁をしたり海面を棒で叩いて魚を追い込んだりすることを思えば、昨日の爆発処理のエネルギーは膨大なものだったに違いない。

自分が爆発処理現場近くの漁師だったら、規制区域ぎりぎりの海域で、浮かんできた失神している膨大な量の魚を、たま網で掬い続けたに違いない。

漁業関係者のみなさんが、そこまでしなかったとすると、今回のことはしっかりと補償することになっているのだろうか。

その補償の内容も気になる。 福山の花火であっても次の日は、魚が釣れない。 陸上の花火でも漁に影響するのだ。

今回のように海中での大爆発は当日から、どのくらいの期間、漁に影響するのだろうか。 これまた、膨大な補償問題になったのだろうか。



どなたか、今回の機雷の爆破処理と漁業の関係についてご存じの方は、教えてください。


                                     topicspageへ