職場に鍾乳洞?140204



最近、職場の天井板の変色が目立っていた。 その原因が雨漏りであることが分かった。 

修理が始まり、業者の方が変色部分の天井板を取り除いてみると、コンクリート部分に長いつらら状のものができている。 

よく鍾乳洞で見かける鍾乳石だ。 長さは15cm程度に成長している。

この職場の建築物ができたのは、1964年。 現在2014年。 この建物は築50年ということになる。



ここで、ちょっと雑学を。



                                   
鍾乳洞のでき方


              

2億数千万年前は海でした。海中のサンゴやフズリナから石灰岩ができました
地殻変動で陸地となりました。 雨で山が削られて谷ができ、鍾乳洞の空間ができてきました。
谷が深くなって、山腹に鍾乳洞の入口ができました。


                                   鍾乳石のでき方


               

炭酸ガスを含んだ水が石灰岩を溶かします。
石灰分を含んだ水が洞穴の中で雫となって落ち、少しずつ鍾乳石(つらら石)になります。 鍾乳石が成長して石筍を作り、やがて石柱となります。

                                                以上 「http://www.syonyudo.com/index.html」より



職場の建物は、50年の間に、構造物に亀裂が生じ、そこから雨水が浸入した。

この雨水は、二酸化炭素を含んでいる酸性雨なので、コンクリート中の炭酸カルシウムを溶かし続けた。 

その石灰分を含んだ雨水が天井裏に落ち続け、少しずつ鍾乳石に成長したということだろう。

自然の鍾乳石が1センチ伸びるのに、約70年、石筍が1センチ成長するのに約130年かかるといわれている。

自然の鍾乳石は、50年間に1センチも成長しないのだ。

しかし、コンクリートの成分が鍾乳石に成長する年月は、はっきりしない。 

街中でコンクリート構造物にこのような物が垂れ下がっている光景は時々見かけることがある。

とすると、自然の鍾乳石よりも、コンクリート鍾乳石の方が、ずっと成長が早いということになる。

今日見かけたコンクリート鍾乳石は50年以下の年月で15センチ程度に成長している。



岡山県の井倉洞、帝釈峡の白雲洞などで鍾乳石や石筍、石柱を見ると、地球の歴史の長さ・「悠久」を感じる。

石筍が1センチ成長するのに130年かかる。 数十メートルの石柱ができるには? 何年? う〜ん・・・・。

人間一人のちっぽけさを実感してしまう。

逆に考えてみよう。 1日に、0.0・・・1mmしか成長しなくても、欠かすことなく毎日努力していればとんでもないものができる。

欠かすことなく毎日努力していればとんでもないすごいことができる。 続けること諦めないことの大切さも感じることができる。



今日、見た50年で15センチのコンクリート鍾乳石は、努力を重ねていれば成長するんだと現実的に感じることができるものだった。

と、なんとかまとめることができた。

本当は、「これは珍しい、写真を撮っておこう」という程度のものでした。

それでは、そのコンクリート鍾乳石をご覧ください。






                   




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